偉大な大先輩、故バイロン・ネルソン氏ゆかりの大会で栄冠を狙う男たちが火花を散らす。

　米男子ツアーHPバイロン・ネルソン選手権（テキサス州TPCフォーシーズンズ・リゾート）は現地時間20日、華々しく開幕する。今大会はその名のとおり、同ツアー不滅の大記録である11連続優勝記録を保持するネルソン氏が生前はホストを務めていた。それだけに、毎年地元のテキサス勢を筆頭とした選手たちが、ネルソン氏の偉業を尊敬し全力でぶつかりあう。

　開催コースのTPCフォーシーズンズ・リゾートは例年、ショットメーカーに有利のセッティング。昨季大会の成績を見ても、上位に入った選手の大半はパーオン率トップ10に入っている。つまり、アイアンショットの正確な選手が優勝争いに名を連ねるということだ。

　これに該当するのがテキサスに居を構えるハンター・マハン（米）。ツアーが誇るショットメーカーであり、今季のパーオン率はここまでツアー6位（タイ）。ここ3試合連続でトップ20に入るなど調子もまずまずだ。今月17日に迎えた28歳の誕生日を、自ら優勝で祝うことができれば最高だ。

　また、昨季終盤に注目を集めたルーキーのリッキー・ファウラー（米）も、安定したショットに定評がある。今季トップ10入りした3回のうち、ベライゾン・ヘリテイジとクエールハロー選手権の2試合は4月以降に行われた。ようやくエンジンがかかってきただけに、そろそろツアー初制覇といきたいところだ。

　欧州ツアーのビッグトーナメントであるBMW PGA選手権と同週開催のため欧州勢の参加は少ないが、今大会終了後の世界ランキングトップ50に6月のメジャー全米オープンへの出場権が与えられるとあって、サバイバルレースに拍車がかかっている。

　日本勢は今田竜二と池田勇太の2人が参戦。両選手とも正確なショットに定評があるだけに、今大会で大暴れしてくれるだろう。