TPCソーグラス 17番という名の芸術 名物ホール誕生の歴史
2015年5月5日(火)午前11:38
いよいよ開幕を間近に控えたザ・プレーヤーズ チャンピオンシップ。その会場となるフロリダ州TPCソーグラス スタジアムコースと言えば、やはり17番ホールだ。池の上に浮かぶ“ホイップクリームに乗ったチェリー”のような名物ホールは、これまで様々なドラマを生んできた。
ルーブル美術館で微笑むモナ・リザ、システィーナ礼拝堂の天井に描かれたミケランジェロの画、MLBのシカゴ・カブスの本拠地 リグレー・フィールドのホームベース。優れたアーキテクチャー、建築には優れたアート、芸術が欠かせない。ピート・ダイの傑作には、そんな芸術的なホールがある。
TPCソーグラスの17番は偶然の産物だった。コースの造成に必要な砂を掘り出していくうちに、17番周りの穴は大きくなる一方だった。ある日、ピート・ダイがどうしようか悩んでいると、アリス夫人が「グリーン周りが池のホールを作ればいい」と提案。そして、あのアイランドグリーンが完成した。
ピート・ダイ
「紙ナプキンにTPCソーグラスの設計図を描いた。どれ一つとして同じ方角に向かうホールはなかった」
アリス・ダイ
「私はピートに『3月は強い風が吹く。きっとテレビ中継を見たら、アイランドグリーンに乗せる選手はいない」と話した」
17番ホールは32年間に渡って数々のドラマを生み出してきた。喜びと失望のドラマだ。
グレッグ・ノーマン
「17番目にふさわしいホール。大叩きで優勝を逃した選手がいれば、バーディを奪って勝利を掴んだ選手もいた」
17番は、ティーからグリーンまで137ヤードと短いコース。これは、ボストンレッドソックスの本拠地であるフェンウェイパークに収まる距離だ。2013年は難易度9番目だったものの、そうとは思えないほどのプレッシャーがかかる。優れた芸術のように論争の的ともなり「終盤のホールにふさわしくない」「ハイリスク・ハイリターンすぎる」と批判されたこともあった。
ピート・ダイ
「選手たちは13番あたりから17番を意識する。その不安感が17番での信じられないプレーに繋がるのだと思う」
しかし、一方で「常に集中して、正しいスイングをするツアープロを揺さぶるには、ホールの威圧感を増すしかない」「ゴルフはフェアなスポーツではない。完璧なショットが必要で、逃げ場のないコースがあってもいい」と他の設計者からは高い評価を受けるアイランドホール。
ビッグトーナメントで、メジャー大会にも引けを取らない程の高額賞金がかかっているとなれば、そこにかかるプレッシャーは普段よりも大きくなる。17番という名の芸術は、設計者の才能を証明するため、それともギャラリーを惹きつけるためのものだろうか。
短い距離のショットに全てがかかる。それは、まるでNASCARレースのようだ。観客は事故が起きないことを願いながらも、いつか事故が起きると思い、固唾を飲んでティーショットを見守っている。
果たして、今年はどのようなドラマが待ち受けているだろうか。
5月5日放送 LIVE FROM TPCより
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