石川、いける…米初V射程圏内! 松山も12位タイ
2013年10月13日(日)午前10:15
本格参戦1年目、試練を経て逞しさを増した石川遼がアメリカ初優勝を射程圏内に捉えた。
史上初めて前シーズンと同年に新シーズンが始まった米男子ツアーの今季初戦、フライズ・ドットコム・オープン(カリフォルニア州コードベールGC)は現地時間12日、第3ラウンドの競技を終了。11位タイからスタートした石川が10番パー4で第2打を直接カップインさせるイーグルを奪って見せ場を作り、2日連続の4アンダー67をマーク。通算10アンダーまでスコアを伸ばし優勝圏内の7位タイに浮上した。
10番パー4、ピンまで残り99ヤードの第2打、石川が魅せた。今週抜群の切れ味を誇るショットが冴え、ピン手前でバウンドした打球が勢い良くカップに飛び込んだ。イーグル奪取の瞬間だ。その直後の11、12番で短いパットを外し連続3パットボギーを叩いたが、15番パー5で2オンに成功。イーグル逃しのバーディを奪うと、17番では池の上を攻める果敢なゴルフで1オンさせてバーディ。イーグル1つ、バーディ5つ(3ボギー)を奪う猛攻でリーダーボードを駆け上がった。
単独トップのブルックス・コープカ(米/通算15アンダー)とは5打差あるが、好調なショットにパットが噛み合えば逆転は十分に可能。ワンシーズン戦ってシード権を逃し入れ替え戦のサバイバルレース行きを余儀なくされたが、そこで4戦中3戦でトップ10入りしたのは決してフロックではない。“持っている男”が開幕戦Vに照準を合わせている。
一方、同級生の松山英樹も負けていない。石川と同じ11位タイからスタートしたこの日、パットがあとひと転がり、あと一筋でカップインを逃すフラストレーションの溜まる展開の中、中盤以降徐々に調子を上げ獲るべきホールでバーディを奪って3アンダー68をマーク。通算9アンダーは順位こそ1つ落としたものの、12位タイの好位置で最終日を迎えることになった。
今年スポット参戦した試合では最終日に順位を落としたのがわずかに1試合だけ。尻上がりに調子を上げるタイプだけに、松山にも逆転Vのチャンスは残されている。この日コースレコードタイの9アンダー62を2人がマークするなど、バーディを量産しやすいコンディションだけに、松山にもサンデーチャージを期待したい。
上位は通算15アンダーのコープカに2打差の2位タイのジョージ・マクニール(米)とジェイソン・コクラック(米)の2人。通算12アンダー4位タイに50歳のベテラン、ビジェイ・シン(フィジー)、ジミー・ウォーカー(米)、ロバート・ギャリガス(米)の面々が名を連ねている。ちなみに『62』をマークしたのはマクニールとウォーカー。