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バミューダ芝の逆目を攻略したアプローチ、11番バーディで見た松山の強さの秘訣「練習の成果をゲームで出す力」

2017年5月13日（土）午後4:11

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松山英樹

「ザ・プレーヤーズチャンピオンシップ」2日目、松山英樹は5バーディ、4ボギーの「71」でラウンド。通算1アンダーの34位タイで決勝ラウンドへ進出。ホールアウト後には「ショットもパットも良くなかった」と振り返った松山。大会2日目、松山の18ホールに帯同したオンコースアナライザーの杉澤伸章はTPCソーグラス攻略の鍵を握る「風」と「バミューダ芝の逆目」に注目した。

【松山英樹 2日目ホールバイホール】

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コースコンディションは午前中からグリーンは硬く、ピンポジションもグリーンの端が多くて2日目は厳しいセッティングでした。さらに、初日よりも朝から強い風が吹いていたのでスコアメイクが難しかったと思います。

ティーインググラウンドとグリーンで風向きが変わったり、ショットを打つ時に吹いていた風が止んだり。名物17番ホールでは同組のミケルソンとスピースが2人揃って池に入れるほど世界のトッププレーヤーでも風を読むのが難しい状況でした。

松山選手は前半のプレーを見ているとアゲンストの風の時に距離感があっていないように感じました。4番では113Yのセカンドショットがグリーンをオーバーして奥のポッドバンカーに入って、パーセーブならず。6番でも164Yをグリーンオーバー。6番は基本的な風がアゲインストなのですが、打つ時には風がなかったので計算し過ぎたのかもしれません。

それでも、7番パー4では強いフォローの風が吹く中、完璧なセカンドショットでピンそば2mにつけてバーディ。2打目を打った後には進藤キャディも大きくうなずいていましたね。

『風の読み』ともう1つ、松山選手を苦しめたのがグリーン周りのバミューダ芝の逆目です。グリーンをオーバーした6番ホールはグリーン奥から逆目で、さらにカップまでは上り。松山選手はパターを選択しましたが、思った以上に芝の影響を受けてショート。パターを選択してミスはしましたが、パターを選択するしかないほどTPCのグリーン周りは難しいです。

ボギーとなった12番も同じ状況でした。1オン可能なホールですが、昨日に引き続いてティーショットはアイアン。ラフからの2打目がグリーンに乗らず、グリーン右サイドから3打目はパッティングで狙いましたが、松山選手には珍しくカップをオーバー。6番の奥から逆目でショートしたパッティングのイメージが残っていたんだと思います。

以前からバミューダの逆目は苦手としている松山選手は今大会も練習日にはかなりの時間をかけて、ずっとアプローチの練習をしていました。その成果が出たのが11番パー5。初日、2日目と2日間連続でグリーン左サイドの同じ場所からアプローチで寄せてバーディを取りました。一見やさしいアプローチにも見えますが、砲台グリーンでバミューダ芝を短く刈ったフェアウェイで逆目のライなので非常に難しいです。ピンそば1.5mに寄せる素晴らしいアプローチショットでした

10番をボギーとした後の11番ホールだったので、苦手としていたバミューダの逆目を攻略したことで良い流れに乗れたと思います。

初日を終えた後には「大会前に何度も練習してイメージがあった」と話していましたが、練習日はなかなかうまく打てずにフラストレーションも溜まっていたと思います。試合の中で良いショットを打つことで自信になりますし、1つ1つの練習の成果をゲームで出すことが出来るのが松山選手の強さの秘訣だと思います。

ホールアウト後のインタビューでは「自分のゴルフが噛み合えば良い位置で最終日を迎えられる」と前向きなコメントを残していたので3日目の爆発に期待したいです。