2年に1度開催される米国選抜と世界選抜の対抗戦「ザ・プレジデンツカップ」。1日目のフォアボール5マッチは、劣勢とされていた世界選抜が３ポイントリードする展開となりました。同大会を中継するCS放送ゴルフネットワークでゲスト解説を務めたプロキャディの進藤大典さんに、1日目についてのお話を伺いました。
 

キャプテンピック4名全員を出したエルスの大胆戦略

　過去3大会（2013年、2015年、2017年）に松山選手のキャディとして出させていただきましたが、こんなにいいスタートは初めてなので、期待を持てる大会になりそうです。

　すごくチームワークもいいですし、キャプテンの（アーニー・）エルスの作戦どおりというか、米国選抜が舐めてかかっているわけではないと思いますけど、エンジンがかかってくるになる前に勢いづいてやろうという術中がハマっている感じがあります。MATCH5のルイ（・ウーストヘイゼン）とエイブラハム・アンサーの組もそうですし（4&3で勝利）、松山選手とパン・チェンチェン選手のコンビネーションも素晴らしいです。そこに対しての対戦相手の組み合わせも良かったですね。

　インターナショナルチーム（世界選抜）は、今日はあえて（地元オーストラリアの）キャメロン・スミスを出していないじゃないですか。キャプテンピックで選ばれた選手は次点的に選ばれるのが普通ですが、今日はキャプテンピックで選ばれた4名全員が出たというのは、エルスの大胆な戦略だなと思います。

　松山選手とペアを組んだパン・チェンチェン選手は、非常にリラックスした形で、いい緊張感でプレーできていますね。初出場というのはもっと固くなったりしやすいんですけど、松山選手もそのあたりは頼もしく感じているんじゃないかなと思います。

　松山選手の調子は、パターもよさそうですし、ショットも朝イチのティーショットは曲がりましたけど、そのあとは良くなっていますし。今のインターナショナルチームではキーマンですから、責任感も感じていると思います。しっかり引っ張っていってほしいなと思います。

　インターナショナルチームにとって大事なのは、2日目が終わってからでしょうね。それまで、リードしているに越したことはないですが、なるべくポイントが離されないようにはしたいですね。

（写真：Getty Images）