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ゴルフ真剣勝負 the MATCH SP~スイング分析編「安田祐香」

2020年5月7日(木)午後2:14

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 身長163センチと上背があり、スリムな体型のわりにはパワフルなスイングをする安田祐香選手。スイング同様プレーも攻撃的で、ドライバーでアグレッシブに攻めていくタイプといっていいでしょう。



 スイングの特徴は、顔側の軸を中心にした回転スイングをしていることです。バックスイングではおでこを押えられた状態でその場でクルッと捻転し、ダウンスイングでもそのまま左側に捻転するような感じ。実際、正面から見ていても、スイング中、キャップのツバがほとんど動きません。 

 背骨に軸を置き、左右の重心移動を使うというオーソドックスなスイングをしている人からすると違和感を覚えるかもしれませんが、最近は男女を問わず、彼女のように“顔側軸”のスイングをするプロも増えつつあります。

 背骨に軸を置くか、顔側に軸を置くかは、その人の持っているポテンシャルによって決めればいいと思いますが、安田選手のように華奢なスリム体型でスタンスも狭めというゴルファーには、顔側に軸を置いたスイングのほうが高いエネルギー効率を得られるような気がします。



 もうひとつ、彼女のスイングで素晴らしいと思うのは、ダウンスイングで身体からグリップが離れないことです。つまり、身体とグリップとの距離が常に一定で、グリップの軌道がほとんどブレないということ。その分、グリップが正確にアドレスの位置に戻ってくるのでショットの乱れも少なくなります。

 この動きは、それほど特別なことではないと思われるかもしれません。しかし、ほとんどの選手は、ダウンスイングでグリップが少し体から離れ、シャフトが寝るような形になってインサイドから下りてきて、若干ハンドアップになった状態で、インパクトを迎えます。

 もちろんこの動きがそれほど悪いわけではありませんが、正確性ということを考えたら、アドレスした位置にそのままグリップが戻ってきて、クラブも構えたシャフトプレーンの通りにきれいに下りてくるのが理想です。そういう点からいっても安田選手のスイングの完成度は非常に高いと言えるでしょう。

 あくまでも見た印象ですが、ゴルフに掛ける思いは人一倍強そうな安田選手。今後の活躍が楽しみです。

(解説:金谷多一郎)

安田祐香(やすだ・ゆうか)
2000年12月24日、兵庫県生まれ。7歳からゴルフを始め、小学3年のときに坂田塾に入門。滝川第二高時代(古江彩佳と同級生)の2017年に日本女子アマのタイトルを獲る。19年に出場した第1回オーガスタ・ナショナル女子アマでは3位タイ。19年レギュラーツアーに9試合出場して予選落ちなし。19年のプロテストにも一発合格(4位タイ)。20年、期待を集めるツアールーキーの1人。

【関連】ゴルフ真剣勝負 the MATCH 特別総集編
【関連】ZAKZAK by 夕刊フジ(夕刊フジ 2020/5/1 発売号より転載)

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