国内女子
プロゴルファーとして、女性として、大事にしていること─藤田さいき・渡邉彩香・山口すず夏・山下美夢有のラウンジトーク
2022年1月18日(火)午前11:59
女子プロゴルファーの藤田さいき、渡邉彩香、山口すず夏、山下美夢有が、CSゴルフネットワークの特別番組「ゴルフネットワーク ピンクリボンチャリティマッチ(2021年1月放送中・見逃し配信中)」に出演しラウンジトーク。
コロナ禍で異例のロングシーズン振り返りから、健康管理、結婚のことなど、女子プロゴルファー同士で語りあっていただきました。
藤田 今日は私が進行を務めさせていただきますね。皆さんよろしくお願いします。
この中で一番年上なんですけど、一番若い山下(美夢有)さんとはちょっと年齢差がありますよね。
ゴルフの場合、年齢が離れていても、同じ会場でゴルフをしているわけですが、私たちって仲がいいですよね(笑)。私は仲がいいと思っていても、そう思われていなかったりするかもしれないし(笑)。
渡邉 さいきさんとは、一緒に回ったときいろんな話をしますよね。
山下 私もお話しさせてもらったことが…。
藤田 じゃあ私たち仲がいいということで(笑)。2020-21年はロングシーズンになったんですけど、シーズンを振り返ってみて、どんな感じでした?
山下 私自身、ツアーに出るのが初めてだったんで、前半はキツさも感じましたね。ただ、目標としていた勝利を挙げることができたので、全体的にはいいシーズンだったと思います。
藤田 初優勝をする前に一度一緒にプレーをしていますよね?
山下 はい、ご一緒しました。
藤田 そのときにすごい上手だなと思ったんですよ。
渡邉 小柄だけどキレがありますよね。
藤田 そうそう。100ヤード以内の精度が高すぎて。上手だな、すぐに勝ちそうだなと思っていたら勝っちゃった。自分のことのように嬉しかったです(笑)。初優勝のとき、緊張はしませんでした?
山下 無観客だったんであまり緊張しませんでした。
藤田 そもそも若い人ってあまり緊張しませんよね。緊張したときのコントロールの仕方ってあるんですか?
山下 ショットのたびに飲み物を口に含んだりしますね。あと私の場合、手汗がすごいのでしっかり拭いたり。
山口 私はガムかんだりします。それと毎ショットごとに深呼吸をしています。
渡邉 私は緊張を受け入れるようにしています。緊張がプラスに働くこともあるのであえて抑えようとはしませんね。でも今度から深呼吸はしてみようかな(笑)。さいきさんは緊張なんかしないですよね。
藤田 しますよ(笑)。見えないですか? サングラスしているから見えないのかも。
渡邉 いつも変わらない感じがします。
藤田 表情筋が若干落ちているから気がつかないかもしれないけど。ちゃんと緊張していますよ。特に苦手なホールでいきなり緊張したりしますからね。さて、話をもとに戻しましょう。山口さんはどうでした?ロングシーズンを振り返って。
山口 私は、アメリカでプレーをしていて、渡航制限などがかかる中で、多少不安もあったのですが、コロナにかかることもなく戦うことができました。成績的には満足できるものではありませんでしたが、アメリカ人の新しいコーチに出会うなど、自分にとっては収穫のあった年だったと思っています。
藤田 アメリカに行っていたから、なかなか会う機会がなかったけど、小さい頃から知っていますからね。久々に会って、大人になったなって(笑)。
山口 中身は変わってないですけど(笑)。
藤田 いやいや、アメリカで頑張っているのも見ていたので。元気そうでよかった。ナベ(渡邉彩香)さんは?
渡邉 なんといっても開幕戦(アース・モンダミンカップ)の優勝がありましたからね。1年半も前なので昔のことのように感じるんですけど、いいスタートを切れました。ただ、久しぶりの優勝が無観客だったので、その後はお客さんのいる前で勝つということを目標にしたんですがなかなか思うようにいかなくて。でも、1年間全力で毎試合戦えたので、来シーズンにはつながるシーズンになったと思います。
藤田 ホント、久々の優勝でしたよね。
渡邉 5年ぶり。あまりにも久しぶりだったんでついつい泣いちゃいました。
藤田 私も泣きました(笑)。
渡邉 さいきさんは?
藤田 私は、3年ちょっとシード選手から離れていて、久しぶりにシード権を獲得することができて、自分の中ではすごく満足しています。ただ、優勝争いをもうちょっとしたかったなと。優勝からは10年ぐらい離れているので、優勝の仕方とかこれっぽっちも覚えていないんですけど(笑)、やっぱり優勝したいという気持ちでずっとやってきていますからね。来シーズンはそこを目指して、若い子たちにくっついていけたらなと。
渡邉 頑張りましょうね。
藤田 優勝争いをしたら、若い人たちにはお情けで譲っていただけると嬉しいなあ(笑)。1回だけでいいからね(笑)。ちょっと忖度していただければ。
渡邉 でも、さいきさん、飛距離は落ちていないですよね。一緒に回っていても負けてましたもん。いまだにあんな飛ばすんだって。むしろ伸びているかも。
藤田 ハタチぐらいの選手にはわからないかもしれないけど、道具の進化ってすごいんですよ。そんなに頑張らなくても芯に当たれば飛ぶ道具がどんどん増えてきて。私の飛距離も道具のおかげです。道具の進化についていこうとしている36歳です(笑)。
藤田 プロゴルファーの場合、年間を通して戦わなければいけないので、健康管理が大変だと思うんですけど、気をつけていることはありますか?
山下 私は食事が大事だと思って気をつけています。
藤田 どんな風に気をつけているんですか?
山下 試合中は生ものとかを食べないようにしています。
藤田 勝負飯とかもあるんですか? これ食べたら調子がいいとか。
山下 お肉が好きなんで、焼き肉を食べますね。脂が苦手なんでもっぱら赤身ですけど。
藤田 山口さんは? アメリカだと食事も大変なのでは?
山口 基本的には父が毎日料理を作ってくれるんですよ。調理道具一式や調味料を入れたスーツケースを常に持ち歩いていて、遠征に行ったときも作ってくれるんです。基本的に朝と昼はコースで出るんですけど、朝は炭水化物をとるようにしているので、うどんを作ってもらったり。
藤田 お父さんの得意料理は?
山口 基本的に何でも作れるんですけど、時間がないときが多いので、生姜焼きとかトマトと鶏肉の煮込んだやつとかが多いですね。
藤田 それはすごいな。お父さんが作るご飯は何でも好き?
山口 はい。
渡邉 私より“できる”感じがしますね。
藤田 ナベさん、料理のほうは?
渡邉 基本、しないですね(笑)。
藤田 まあ忙しいですからね。
渡邉 でも時間があるときはしないといけないなと思っています。自分で作ったほうがバランスのいい食事ができますからね。
藤田 何を意識的に食べるとかあるの?
渡邉 もうバランスだけ。まんべんなく食べるようにしています。
藤田 そのほかの健康法は?
渡邉 早く寝るようにしています。睡眠時間はたっぷり取る。
藤田 何時頃寝るんですか?
渡邉 早いときは8時台とかに寝ています。
藤田 で、何時に起きるんですか?
渡邉 5時ぐらいには目が覚めますね。さいきさんは?
藤田 私は、朝に強いのよ。目覚ましがいらないくらい。ショートスリーパーみたいね。何時に寝ても寝覚めはいいほう。あとよく食べる。一応、生ものは気をつけているけどね。それとストレスをかけないようにしているくらいかな。料理もほどほどにやるかんじ(笑)。
渡邉 そうします、私も(笑)。
藤田 話は変わるけど、つい最近、乳がん検診を受けたんですよ。年齢的にも年に1回とか2年に1回受けたりするんですけど、皆さんは乳がん検診を受けたことあります?
渡邉 私はまだないですね。いろんな方から「そろそろやったほうがいいよ」っていわれているので、年に1回ぐらいは受けようかなと思っているんですけど。
藤田 やったほうがいいと思う。心配ごとが1つ消えるからね。
渡邉 もし悪いモノが見つかっても、早ければ早いほうがっていいますもんね。
藤田 山口さんと山下さんはまだ若いけど、1回はチャレンジしてほしいなあ。恥ずかしいというのがあるかもしれないけど。乳がんに対してのイメージってあります?
山下 しこりがあったら危ないというのは聞いたことがありますけど。
藤田 若いうちは自分で気にしているだけでも全然違うからね。
山口 私もセルフチェックじゃないですけど、一応確認はしています。
藤田 女性なのでやっぱり胸は大切にしたいですからね。そこはまめに検診して早期発見を目指しましょう。
渡邉 そうしましょう(笑)。
藤田 それはそうとナベさん、結婚おめでとうございます。どうですか、結婚して、何か変わりました?
渡邉 何も変わらないですね。試合に入るときのルーティンとかも変わらないし。
藤田 高校の同級生だとか。
渡邉 そうなんです。だから付き合いも長いんで。向こうは柔道選手(小林悠輔/2017グランドスラム東京90kg銀メダル)で、結婚前から刺激をもらっていたんですけど。
藤田 喧嘩は?
渡邉 お互い気が強い部分があるので、結婚前はけっこうやりましたね。さすがに結婚してからは少し減りましたけど。
藤田 結婚してからどちらかが折れるようになったってこと?
渡邉 ほぼ向こうですね(笑)。
藤田 それがいいと思います。女子プロゴルファーって気が強くないといけないからね(笑)。
渡邉 さいきさんご夫婦は、めちゃくちゃ仲がいいですよね。
藤田 うちは仲いいですよ(笑)。
山下 仲良くする秘訣は?
藤田 一緒のことを楽しんでいることかな。食べものの好みも似ているし。何でも一緒に楽しむというのをコンセプトにやっています。
渡邉 親友という感じもしますもんね。本当に幸せそうな感じがする。
藤田 実は私、友達がいないんですよ(笑)。だからどうしても同じ歳の旦那さんと仲良くなっちゃう(笑)。同じ歳だからジェネレーションギャップもないしね。若い2人はまだ結婚とかイメージできないかもしれないけど、いつ頃したいとかありますか?
山下 結婚のことは考えたことはないですけど、さいきさんみたいに、結婚してもゴルフは長く続けたいなと思っています。
山口 私は、小さいときは引退してから結婚すればいいかなと思っていたんですけど、最近は20代の人でも結婚してツアーに出ている人が増えているので、そういうのもステキだなと思い始めました。
藤田 お子さんができてから頑張っている人もいますからね。若林舞衣子ちゃんなんか出産して優勝したし、横峯さくらさんも早々に復帰したし。アメリカでもお腹が大きくなってからプレーをしている人っていました?
山口 一応ルール的には7カ月半までは試合に出ていいよってことになっていて、私も妊娠6カ月ぐらいの選手とプレーをしたことがありますね。実際、一緒にプレーをしてこんな体でもできるんだって感動しましたけど。
藤田 アメリカツアーって託児所が整備されているなど環境も整っているって聞いたんですけど。
山口 赤ちゃんを産んでからもベビーシッターさんとかがいて、試合が終わってから迎えにいくという人がいましたね。きちんと環境が整っているので、結婚して子供を産んでからもプレーをする人が増えているようです。
藤田 日本はそこまで環境が整っていないから、どうしても家族の協力とかが必要になるんだろうけど。
渡邉 もともと私は、子供を産んだら一線を退こうかなと思っていたんですけど、若林さんや横峯さんが活躍されているのを見ると、それも選択肢の一つとしてありなのかなと思い始めましたね。日本ツアーでもアメリカのように環境が整ってきたら、できそうですよね。
藤田 私も旦那さんの理解があれば続けていけると思うな。少し話は変わるけど、ご両親を大切にしてくれる旦那さんがいいよね。
渡邉 同感です。
藤田 お2人もそういうステキな男性を見つけてください。
山口・山下 頑張ります。
藤田 出会いは少ないかもしれないけど。数少ないチャンスを逃さずに(笑)。
藤田 最後に皆さんの2022年の目標を聞かせてください。
山下 2020-21年はとりあえず1勝できたので、2勝、3勝とできるようにいけたらいいなあと思います。
藤田 私生活の目標は?
山下 整理整頓をしっかりできるようになりたいです(笑)。
藤田 かわいいなあ(笑)。素晴らしい! 山口さんは?
山口 アメリカでシードを取れなくて、日本に帰ってきたけどテストに落ちしまったので、出られる試合で頑張りたいと思っています。それと、日々テーマを持ちながら練習を続けて、生まれ変わった“強い”自分を皆さんにお見せすることができたらいいなと思っています。
藤田 私生活では?
山口 私も美夢有ちゃんと同じで整理整頓が苦手なので使ったものは直すことを心掛けようと(笑)。それと最近、太ってきたので体脂肪を減らしたいなと。
藤田 整理整頓は大事かもね(笑)。ナベさんは?
渡邉 昨シーズンの優勝は無観客試合での優勝だったので、2022年はお客さんのいる前で優勝したいですね。旦那さんにも優勝した姿を生で見せたいし。私生活では、今までゴルフに1日の大半を使っていたんですけど、家族もできたことだし、ゴルフとプライベートの時間を上手く切り替えられるようにしたいと思っています。
藤田 プレイベートの時間を大事にしてくださいね(笑)。ちなみに旦那さんにこれだけは言っておきたい、やってもらいたいことってありますか?
渡邉 すごく明るくて、よく動くし、よくしゃべるですよ。それはそれでいいんだけど、試合前は静かに過ごしたいほうなので、試合の前だけでいいのでもうちょっと静かにしてほしいなあと(笑)。さいきさんは?
藤田 私の場合、10年以上優勝していないので、やっぱりもう一度優勝したいなと思いますね。ただそれを達成してしまうと燃え尽き症候群になる危険性もあるので、そのへんの気持ちを整えながら、1年間楽しくゴルフができたらいいなと思っています。
渡邉 私生活は?
藤田 整理整頓じゃないけど、断捨離しようかなと思っているんですよ。もともと整理するのは苦手じゃないんだけど、モノがすごく増えてきたんでね。それと、断捨離するとゴルフにいいって聞いたんで。
全員 そうなんですか?
藤田 じゃあ、みんなで断捨離してみる? 結果がよければほかの人もマネするかもよ。
全員 やりましょう。
藤田 それはともかく、2022年も健康に気をつけながら1年間頑張りましょうね。
全員 頑張りましょう。
コロナ禍で異例のロングシーズン振り返りから、健康管理、結婚のことなど、女子プロゴルファー同士で語りあっていただきました。
異例のロングシーズン2020-21年を振り返って
藤田 今日は私が進行を務めさせていただきますね。皆さんよろしくお願いします。
この中で一番年上なんですけど、一番若い山下(美夢有)さんとはちょっと年齢差がありますよね。
ゴルフの場合、年齢が離れていても、同じ会場でゴルフをしているわけですが、私たちって仲がいいですよね(笑)。私は仲がいいと思っていても、そう思われていなかったりするかもしれないし(笑)。
渡邉 さいきさんとは、一緒に回ったときいろんな話をしますよね。
山下 私もお話しさせてもらったことが…。
藤田 じゃあ私たち仲がいいということで(笑)。2020-21年はロングシーズンになったんですけど、シーズンを振り返ってみて、どんな感じでした?
山下 私自身、ツアーに出るのが初めてだったんで、前半はキツさも感じましたね。ただ、目標としていた勝利を挙げることができたので、全体的にはいいシーズンだったと思います。
藤田 初優勝をする前に一度一緒にプレーをしていますよね?
山下 はい、ご一緒しました。
藤田 そのときにすごい上手だなと思ったんですよ。
渡邉 小柄だけどキレがありますよね。
藤田 そうそう。100ヤード以内の精度が高すぎて。上手だな、すぐに勝ちそうだなと思っていたら勝っちゃった。自分のことのように嬉しかったです(笑)。初優勝のとき、緊張はしませんでした?
山下 無観客だったんであまり緊張しませんでした。
藤田 そもそも若い人ってあまり緊張しませんよね。緊張したときのコントロールの仕方ってあるんですか?
山下 ショットのたびに飲み物を口に含んだりしますね。あと私の場合、手汗がすごいのでしっかり拭いたり。
山口 私はガムかんだりします。それと毎ショットごとに深呼吸をしています。
渡邉 私は緊張を受け入れるようにしています。緊張がプラスに働くこともあるのであえて抑えようとはしませんね。でも今度から深呼吸はしてみようかな(笑)。さいきさんは緊張なんかしないですよね。
藤田 しますよ(笑)。見えないですか? サングラスしているから見えないのかも。
渡邉 いつも変わらない感じがします。
藤田 表情筋が若干落ちているから気がつかないかもしれないけど。ちゃんと緊張していますよ。特に苦手なホールでいきなり緊張したりしますからね。さて、話をもとに戻しましょう。山口さんはどうでした?ロングシーズンを振り返って。
山口 私は、アメリカでプレーをしていて、渡航制限などがかかる中で、多少不安もあったのですが、コロナにかかることもなく戦うことができました。成績的には満足できるものではありませんでしたが、アメリカ人の新しいコーチに出会うなど、自分にとっては収穫のあった年だったと思っています。
藤田 アメリカに行っていたから、なかなか会う機会がなかったけど、小さい頃から知っていますからね。久々に会って、大人になったなって(笑)。
山口 中身は変わってないですけど(笑)。
藤田 いやいや、アメリカで頑張っているのも見ていたので。元気そうでよかった。ナベ(渡邉彩香)さんは?
渡邉 なんといっても開幕戦(アース・モンダミンカップ)の優勝がありましたからね。1年半も前なので昔のことのように感じるんですけど、いいスタートを切れました。ただ、久しぶりの優勝が無観客だったので、その後はお客さんのいる前で勝つということを目標にしたんですがなかなか思うようにいかなくて。でも、1年間全力で毎試合戦えたので、来シーズンにはつながるシーズンになったと思います。
藤田 ホント、久々の優勝でしたよね。
渡邉 5年ぶり。あまりにも久しぶりだったんでついつい泣いちゃいました。
藤田 私も泣きました(笑)。
渡邉 さいきさんは?
藤田 私は、3年ちょっとシード選手から離れていて、久しぶりにシード権を獲得することができて、自分の中ではすごく満足しています。ただ、優勝争いをもうちょっとしたかったなと。優勝からは10年ぐらい離れているので、優勝の仕方とかこれっぽっちも覚えていないんですけど(笑)、やっぱり優勝したいという気持ちでずっとやってきていますからね。来シーズンはそこを目指して、若い子たちにくっついていけたらなと。
渡邉 頑張りましょうね。
藤田 優勝争いをしたら、若い人たちにはお情けで譲っていただけると嬉しいなあ(笑)。1回だけでいいからね(笑)。ちょっと忖度していただければ。
渡邉 でも、さいきさん、飛距離は落ちていないですよね。一緒に回っていても負けてましたもん。いまだにあんな飛ばすんだって。むしろ伸びているかも。
藤田 ハタチぐらいの選手にはわからないかもしれないけど、道具の進化ってすごいんですよ。そんなに頑張らなくても芯に当たれば飛ぶ道具がどんどん増えてきて。私の飛距離も道具のおかげです。道具の進化についていこうとしている36歳です(笑)。
プロゴルファーとして、女性として、健康管理のこと
藤田 プロゴルファーの場合、年間を通して戦わなければいけないので、健康管理が大変だと思うんですけど、気をつけていることはありますか?
山下 私は食事が大事だと思って気をつけています。
藤田 どんな風に気をつけているんですか?
山下 試合中は生ものとかを食べないようにしています。
藤田 勝負飯とかもあるんですか? これ食べたら調子がいいとか。
山下 お肉が好きなんで、焼き肉を食べますね。脂が苦手なんでもっぱら赤身ですけど。
藤田 山口さんは? アメリカだと食事も大変なのでは?
山口 基本的には父が毎日料理を作ってくれるんですよ。調理道具一式や調味料を入れたスーツケースを常に持ち歩いていて、遠征に行ったときも作ってくれるんです。基本的に朝と昼はコースで出るんですけど、朝は炭水化物をとるようにしているので、うどんを作ってもらったり。
藤田 お父さんの得意料理は?
山口 基本的に何でも作れるんですけど、時間がないときが多いので、生姜焼きとかトマトと鶏肉の煮込んだやつとかが多いですね。
藤田 それはすごいな。お父さんが作るご飯は何でも好き?
山口 はい。
渡邉 私より“できる”感じがしますね。
藤田 ナベさん、料理のほうは?
渡邉 基本、しないですね(笑)。
藤田 まあ忙しいですからね。
渡邉 でも時間があるときはしないといけないなと思っています。自分で作ったほうがバランスのいい食事ができますからね。
藤田 何を意識的に食べるとかあるの?
渡邉 もうバランスだけ。まんべんなく食べるようにしています。
藤田 そのほかの健康法は?
渡邉 早く寝るようにしています。睡眠時間はたっぷり取る。
藤田 何時頃寝るんですか?
渡邉 早いときは8時台とかに寝ています。
藤田 で、何時に起きるんですか?
渡邉 5時ぐらいには目が覚めますね。さいきさんは?
藤田 私は、朝に強いのよ。目覚ましがいらないくらい。ショートスリーパーみたいね。何時に寝ても寝覚めはいいほう。あとよく食べる。一応、生ものは気をつけているけどね。それとストレスをかけないようにしているくらいかな。料理もほどほどにやるかんじ(笑)。
渡邉 そうします、私も(笑)。
藤田 話は変わるけど、つい最近、乳がん検診を受けたんですよ。年齢的にも年に1回とか2年に1回受けたりするんですけど、皆さんは乳がん検診を受けたことあります?
渡邉 私はまだないですね。いろんな方から「そろそろやったほうがいいよ」っていわれているので、年に1回ぐらいは受けようかなと思っているんですけど。
藤田 やったほうがいいと思う。心配ごとが1つ消えるからね。
渡邉 もし悪いモノが見つかっても、早ければ早いほうがっていいますもんね。
藤田 山口さんと山下さんはまだ若いけど、1回はチャレンジしてほしいなあ。恥ずかしいというのがあるかもしれないけど。乳がんに対してのイメージってあります?
山下 しこりがあったら危ないというのは聞いたことがありますけど。
藤田 若いうちは自分で気にしているだけでも全然違うからね。
山口 私もセルフチェックじゃないですけど、一応確認はしています。
藤田 女性なのでやっぱり胸は大切にしたいですからね。そこはまめに検診して早期発見を目指しましょう。
渡邉 そうしましょう(笑)。
先輩2人が後輩2人に指南!?プロゴルファーと結婚
藤田 それはそうとナベさん、結婚おめでとうございます。どうですか、結婚して、何か変わりました?
渡邉 何も変わらないですね。試合に入るときのルーティンとかも変わらないし。
藤田 高校の同級生だとか。
渡邉 そうなんです。だから付き合いも長いんで。向こうは柔道選手(小林悠輔/2017グランドスラム東京90kg銀メダル)で、結婚前から刺激をもらっていたんですけど。
藤田 喧嘩は?
渡邉 お互い気が強い部分があるので、結婚前はけっこうやりましたね。さすがに結婚してからは少し減りましたけど。
藤田 結婚してからどちらかが折れるようになったってこと?
渡邉 ほぼ向こうですね(笑)。
藤田 それがいいと思います。女子プロゴルファーって気が強くないといけないからね(笑)。
渡邉 さいきさんご夫婦は、めちゃくちゃ仲がいいですよね。
藤田 うちは仲いいですよ(笑)。
山下 仲良くする秘訣は?
藤田 一緒のことを楽しんでいることかな。食べものの好みも似ているし。何でも一緒に楽しむというのをコンセプトにやっています。
渡邉 親友という感じもしますもんね。本当に幸せそうな感じがする。
藤田 実は私、友達がいないんですよ(笑)。だからどうしても同じ歳の旦那さんと仲良くなっちゃう(笑)。同じ歳だからジェネレーションギャップもないしね。若い2人はまだ結婚とかイメージできないかもしれないけど、いつ頃したいとかありますか?
山下 結婚のことは考えたことはないですけど、さいきさんみたいに、結婚してもゴルフは長く続けたいなと思っています。
山口 私は、小さいときは引退してから結婚すればいいかなと思っていたんですけど、最近は20代の人でも結婚してツアーに出ている人が増えているので、そういうのもステキだなと思い始めました。
藤田 お子さんができてから頑張っている人もいますからね。若林舞衣子ちゃんなんか出産して優勝したし、横峯さくらさんも早々に復帰したし。アメリカでもお腹が大きくなってからプレーをしている人っていました?
山口 一応ルール的には7カ月半までは試合に出ていいよってことになっていて、私も妊娠6カ月ぐらいの選手とプレーをしたことがありますね。実際、一緒にプレーをしてこんな体でもできるんだって感動しましたけど。
藤田 アメリカツアーって託児所が整備されているなど環境も整っているって聞いたんですけど。
山口 赤ちゃんを産んでからもベビーシッターさんとかがいて、試合が終わってから迎えにいくという人がいましたね。きちんと環境が整っているので、結婚して子供を産んでからもプレーをする人が増えているようです。
藤田 日本はそこまで環境が整っていないから、どうしても家族の協力とかが必要になるんだろうけど。
渡邉 もともと私は、子供を産んだら一線を退こうかなと思っていたんですけど、若林さんや横峯さんが活躍されているのを見ると、それも選択肢の一つとしてありなのかなと思い始めましたね。日本ツアーでもアメリカのように環境が整ってきたら、できそうですよね。
藤田 私も旦那さんの理解があれば続けていけると思うな。少し話は変わるけど、ご両親を大切にしてくれる旦那さんがいいよね。
渡邉 同感です。
藤田 お2人もそういうステキな男性を見つけてください。
山口・山下 頑張ります。
藤田 出会いは少ないかもしれないけど。数少ないチャンスを逃さずに(笑)。
断捨離がゴルフに効く?2022年の目標
藤田 最後に皆さんの2022年の目標を聞かせてください。
山下 2020-21年はとりあえず1勝できたので、2勝、3勝とできるようにいけたらいいなあと思います。
藤田 私生活の目標は?
山下 整理整頓をしっかりできるようになりたいです(笑)。
藤田 かわいいなあ(笑)。素晴らしい! 山口さんは?
山口 アメリカでシードを取れなくて、日本に帰ってきたけどテストに落ちしまったので、出られる試合で頑張りたいと思っています。それと、日々テーマを持ちながら練習を続けて、生まれ変わった“強い”自分を皆さんにお見せすることができたらいいなと思っています。
藤田 私生活では?
山口 私も美夢有ちゃんと同じで整理整頓が苦手なので使ったものは直すことを心掛けようと(笑)。それと最近、太ってきたので体脂肪を減らしたいなと。
藤田 整理整頓は大事かもね(笑)。ナベさんは?
渡邉 昨シーズンの優勝は無観客試合での優勝だったので、2022年はお客さんのいる前で優勝したいですね。旦那さんにも優勝した姿を生で見せたいし。私生活では、今までゴルフに1日の大半を使っていたんですけど、家族もできたことだし、ゴルフとプライベートの時間を上手く切り替えられるようにしたいと思っています。
藤田 プレイベートの時間を大事にしてくださいね(笑)。ちなみに旦那さんにこれだけは言っておきたい、やってもらいたいことってありますか?
渡邉 すごく明るくて、よく動くし、よくしゃべるですよ。それはそれでいいんだけど、試合前は静かに過ごしたいほうなので、試合の前だけでいいのでもうちょっと静かにしてほしいなあと(笑)。さいきさんは?
藤田 私の場合、10年以上優勝していないので、やっぱりもう一度優勝したいなと思いますね。ただそれを達成してしまうと燃え尽き症候群になる危険性もあるので、そのへんの気持ちを整えながら、1年間楽しくゴルフができたらいいなと思っています。
渡邉 私生活は?
藤田 整理整頓じゃないけど、断捨離しようかなと思っているんですよ。もともと整理するのは苦手じゃないんだけど、モノがすごく増えてきたんでね。それと、断捨離するとゴルフにいいって聞いたんで。
全員 そうなんですか?
藤田 じゃあ、みんなで断捨離してみる? 結果がよければほかの人もマネするかもよ。
全員 やりましょう。
藤田 それはともかく、2022年も健康に気をつけながら1年間頑張りましょうね。
全員 頑張りましょう。
関連番組
ゴルフネットワーク ピンクリボンチャリティマッチ