菅沼菜々が国内女子ツアーのNEC軽井沢72ゴルフトーナメント（長野県／軽井沢72ゴルフ北コース）でツアー初優勝。プレーオフ2ホール目で神谷そらを下した。

　特定の場所で強い恐怖や不安を感じる広場恐怖症により、菅沼は飛行機、電車や船など交通機関は利用できず移動は車のみ。北海道や沖縄県での試合には出られない中、プロ6年目にして栄冠を掴んだ。

―優勝した今の気持ちは

　なかなか勝つことができなくて、本当にずっと悔しい思いをして、やっぱり勝てないかなと思った時もありましたが、オフに頑張ったので、優勝することができて本当に嬉しいです。

―嬉し涙について

　プレーオフに行くカートに乗ってる時にギャラリーの方が「菜々ちゃん、菜々ちゃん」と言ってくれて、その時点でウルウルしちゃって泣きそうでしたが我慢して、最後にバーディパットが入って（稲見）萌寧ちゃんとかが待っていてくれて、そこで優勝した感が出て泣きました。

―スタート前の気持ちは

　去年は気負うことが多く、今年も何度か上位争いの中で気負っちゃっていた自分がいたので、見に来て下さったギャラリーの方に、私はアイドルが好きなので、アイドルになりきった気持ちでやりました。

―気持ちのコントロールは

　やっぱり怒ってしまったり、なかなかバーディが決まらずにフラストレーションが溜まることはありましたが、アイドルなので（笑）怒らないように笑顔でずっと頑張って、何回かご褒美があったので楽しく回れました。

―プレーオフ2ホール目の第2打目について

　ぴったりの距離ではなくて、ピッチングで少し抑える距離でしたが、去年とか抑えるショットがあまり良くなくて、今年のオフに抑えるショットを練習して、やっとその成果が出たので、自信を持って打つことができました。

―同期の稲見選手や後輩が先に優勝した

　同級生の萌寧ちゃんはすごいなと思っていました。岩井姉妹が高校の後輩なので「後輩が勝たれてどうですか」と聞かれたこともありましたが、千怜ちゃんが去年勝った試合で優勝できて縁を感じています。これからも皆について行きたいです。

―お父さんに感謝していること

　一人では移動は厳しいと思いますし、コーチもしてくれて感謝しています。北海道と沖縄は残念ですが、九州とかも本当に遠くて、疲れているのにいつも応援してくれて本当に感謝してます。

―広場恐怖症について

　理解の得られない病気で、見た目では分からないですし、他にも同じように悩んでいる人がいるので、そういう方に勇気を届けられたらなと思っています。

―今後の目標

　1勝まで結構長くて本当に苦しい時期が続きましたが、2勝目をすぐ挙げれるように、ここで終わらずに練習をいっぱいして頑張りたいです。

（写真：Getty Images）