丸山茂樹が息子のゲキを胸に大会初優勝を狙っている。

　国内男子ツアーの公式戦、UBS日本ゴルフツアー選手権 宍戸ヒルズは茨城県の宍戸ヒルズCCを舞台に4日開幕し、今年が10回目の開催となる。そのため、9年間米ツアーに常駐した丸山は出場経験がなく、一時撤退して日本でプレーしている今年が初めての出場だ。

　コースの記憶も高校時代にラウンドしただけのものとあってあいまいだが、それでも勝ちたい気持ちが強いのには理由がある。米ツアーで常駐していたため、家族は米国在住。丸山は“逆単身赴任”を余儀なくされている中、先週までの3週間、自宅で家族と一緒に過ごした。十分にリラックスした際、9歳になる長男、奨王くんから強烈なエールを送られたのだ。全英オープンへ行きたいという言葉。かつてはメジャーの舞台でも存在感を見せたが、米ツアーから退いた今、出場権はない。それだけに、日本ツアーの獲得賞金次第では出られるメジャーの舞台へ息子を連れて行くため、必死の戦いを見せたいところだ。

　公式戦として難しいコースセッティングを目指している今大会。今年はスケジュールが約1か月早くなったことでラフが伸びずに短くなり、例年より易しい印象となった。17歳の石川遼、ディフェンディング・チャンピオンの星野英正、前週プロ17年目で初優勝を飾った兼本貴司、54歳でV争いを演じた中嶋常幸ら勝利を狙う面々にどう影響するか。ファンには楽しみな一戦になる。