海外男子
守るのが難しいピート・ダイ設計コースで勝ちきったセップ・ストラカと確かな成長がみられた日本勢
2025年1月23日(木)午後0:43
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カリフォルニア州のPGAウエスト(ピート・ダイ スタジアムコース)で開催された本土初戦「ザ・アメリカンエキスプレス」。最終日、4打差リードでスタートしたセップ・ストラカがリードを守り切り、25アンダーでツアー通算3勝目を飾りました。日本人選手は、久常涼選手、星野陸也選手、金谷拓実選手、大西魁斗選手の4人が出場し、久常選手と星野選手が決勝トーナメントに進出しました(ともに12アンダー、43位タイ)。同大会の模様を、ゴルフネットワークで解説を務めた田島創志プロに振り返ってもらいました。
舞台は、PGAウエストのピート・ダイスタジアムコース。ダイ設計のコースというのは、「こういう球を打ちなさい」というのが明確で、選手としては攻めざるを得ないというか、結果的に攻撃的なゴルフができてロースコアにつながるわけですが、その一方で、優勝したセップ・ストラカがそうであったように、守るとなるとこんなに難しいコースはありません。プレーしていても、打ち込んではいけない場所が結構目に入る。そんな中で、ストラカが最悪な場所を避けながらプレーしていたのが印象的でした。
中継でも触れましたが、ストラカの場合、クラブの使い方が、シャフトアングルに対してフェース面をややクローズに使うのが特徴で、それを体の回転で振り抜いてくる。基本的にドローが持ち球なんですが、フェースのねじれはほぼゼロなので、左へのミスがほとんどないのが強みです。ドローヒッターで、左に曲がることもあるとなると、13番パー3や16番パー5、18番パー4はティーグラウンドに立つだけで気持ち悪さを感じるもの。それがなかったのが、好スコアをマークできた要因だと思います。
優勝を決定づけたのも、左サイドに池が広がる13番。あの緊張感の中で、あの曲がり幅のドローボールは普通打てるものではありません。13番のバーディーでリードが4打に広がったという点を考えても、見事にグリーンを捉えたティーショットは大きな1打だったと思います。
優勝争いは、ジャスティン・トーマス(23アンダー、2位)やジェイソン・デイ(22アンダー、3位タイ)らが加わって非常に盛り上がりました。トーマスに関しては、少し気持ちが入り過ぎた部分もありましたが、それが彼の良さでもあります。一方、デイに関しては、ショットの仕上がりが非常に良かったのですが、「これは決めたい」というパッティングが決まらなかったことが、優勝に辿り着けなかった要因になりました。また、チャーリー・ホフマンもいいゴルフをしていました。ゴルフに「タラレバ」はないのですが、13番のトリプルボギーがなかったら…というところです。
日本人選手は4人が出場して、久常選手と星野選手の2人が決勝トーナメントに進みました。星野選手は久しぶりにプレーを見たのですが、以前よりも左右への打ち分けを駆使していて、DPワールドツアーでかなり揉まれてきたんだなという印象を受けました。今回は、グリーンを読み切れていない部分があって、パッティングで苦労をしていましたが、ショットは良かったので、いい感触を持ちながら次の試合に乗り込めるのではないかと思います。
一方、久常選手は、2大会続けての決勝進出。PGAツアーを1年戦って慣れてきた部分もあると思います。特に昨年は、1打足りなくて予選落ちというのが結構ありましたが、今年はしぶとく残っている。成長している姿が今回も見られたし、自分でも手応えを感じているのでしょう。終盤、フラストレーションが溜まっているように見えたのも、「もう少しやれる」という気持ちの表れだと思います。
さて、「ファーマーズインシュランス オープン」には松山英樹選手も参加し、久常選手、星野選手、金谷選手、大西選手といよいよ5人が揃います。舞台となるトーリーパインズゴルフコースは、私自身、プレーをしたことがありませんが、クラシックなデザインでいろんなショットが打てないと通用しないコース。その中で日本人選手がどんなマネジメントを立ててプレーをするか。私自身も学びがあると思うので非常に楽しみです。
注目は、やはり松山選手。今やPGAツアーは松山選手を中心に回っていると言っても過言ではありません。そんな彼の一挙手一投足に注目したいと思います。
(写真:Getty Images)
リードを活かして逃げ切ったストラカ、あと一歩だったトーマスやデイ
舞台は、PGAウエストのピート・ダイスタジアムコース。ダイ設計のコースというのは、「こういう球を打ちなさい」というのが明確で、選手としては攻めざるを得ないというか、結果的に攻撃的なゴルフができてロースコアにつながるわけですが、その一方で、優勝したセップ・ストラカがそうであったように、守るとなるとこんなに難しいコースはありません。プレーしていても、打ち込んではいけない場所が結構目に入る。そんな中で、ストラカが最悪な場所を避けながらプレーしていたのが印象的でした。
中継でも触れましたが、ストラカの場合、クラブの使い方が、シャフトアングルに対してフェース面をややクローズに使うのが特徴で、それを体の回転で振り抜いてくる。基本的にドローが持ち球なんですが、フェースのねじれはほぼゼロなので、左へのミスがほとんどないのが強みです。ドローヒッターで、左に曲がることもあるとなると、13番パー3や16番パー5、18番パー4はティーグラウンドに立つだけで気持ち悪さを感じるもの。それがなかったのが、好スコアをマークできた要因だと思います。
優勝を決定づけたのも、左サイドに池が広がる13番。あの緊張感の中で、あの曲がり幅のドローボールは普通打てるものではありません。13番のバーディーでリードが4打に広がったという点を考えても、見事にグリーンを捉えたティーショットは大きな1打だったと思います。
優勝争いは、ジャスティン・トーマス(23アンダー、2位)やジェイソン・デイ(22アンダー、3位タイ)らが加わって非常に盛り上がりました。トーマスに関しては、少し気持ちが入り過ぎた部分もありましたが、それが彼の良さでもあります。一方、デイに関しては、ショットの仕上がりが非常に良かったのですが、「これは決めたい」というパッティングが決まらなかったことが、優勝に辿り着けなかった要因になりました。また、チャーリー・ホフマンもいいゴルフをしていました。ゴルフに「タラレバ」はないのですが、13番のトリプルボギーがなかったら…というところです。
成長がみられた日本勢、次戦は松山も揃って5名が出場
日本人選手は4人が出場して、久常選手と星野選手の2人が決勝トーナメントに進みました。星野選手は久しぶりにプレーを見たのですが、以前よりも左右への打ち分けを駆使していて、DPワールドツアーでかなり揉まれてきたんだなという印象を受けました。今回は、グリーンを読み切れていない部分があって、パッティングで苦労をしていましたが、ショットは良かったので、いい感触を持ちながら次の試合に乗り込めるのではないかと思います。
一方、久常選手は、2大会続けての決勝進出。PGAツアーを1年戦って慣れてきた部分もあると思います。特に昨年は、1打足りなくて予選落ちというのが結構ありましたが、今年はしぶとく残っている。成長している姿が今回も見られたし、自分でも手応えを感じているのでしょう。終盤、フラストレーションが溜まっているように見えたのも、「もう少しやれる」という気持ちの表れだと思います。
さて、「ファーマーズインシュランス オープン」には松山英樹選手も参加し、久常選手、星野選手、金谷選手、大西選手といよいよ5人が揃います。舞台となるトーリーパインズゴルフコースは、私自身、プレーをしたことがありませんが、クラシックなデザインでいろんなショットが打てないと通用しないコース。その中で日本人選手がどんなマネジメントを立ててプレーをするか。私自身も学びがあると思うので非常に楽しみです。
注目は、やはり松山選手。今やPGAツアーは松山選手を中心に回っていると言っても過言ではありません。そんな彼の一挙手一投足に注目したいと思います。
(写真:Getty Images)
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