石川、忍耐のゴルフで23位タイ 藤田は87位タイ出遅れ
2013年4月12日(金)午前10:11
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石川遼が忍耐強いゴルフを見せ、5度目のマスターズでまずまずのスタートを切った。
現地時間11日、ジョージア州、オーガスタナショナルGCで幕を開けた第77回マスターズは、6アンダー66をマークしたセルヒオ・ガルシア(スペイン)とマーク・リーシュマン(豪)が首位タイに立ったが、石川はまずまずのプレーでこれにくらいついた。
「ガチガチだった」と緊張して打った1番のティーショットは右の林。第2打が枝に当たってグリーンに届かず、2パットのボギーでスタートしたものの、「(1番の)ティーショットを打ち終わったらリラックスできた」と、その後は2番パー5で右上から3メートルの下りフックラインを上手に沈めてバーディ。5番で7メートルのバーディパットを沈めて1アンダーとすると、8番パー5ではイーグル逃しのバーディで2アンダーとスコアを伸ばした。
ところが、バックナインに入るとしばらく苦戦が続く。10番ボギー、14番ダブルボギーと、いずれもティーショットを曲げて3打後退。それでも15番では第2打がグリーンの手前で池に転がり込まずに止まるラッキーもあり、ここからバーディを奪って息を吹き返すと、続く16番でも左上のカラーから6メートルのパットを沈めて連続バーディ。1アンダー71で初日のラウンドを終えた。「ロングパットのタッチが本当によかった」と振り返ったが、これで首位と5打差の23位タイ。第2ラウンドも自分のプレーを続けてさらなる上位進出を目指す。
一方、2年ぶり2度目の出場となる藤田寛之は、故障による調整不足の中、必死で戦った。疲労骨折による右わき腹痛というアクシデントに見舞われ、練習再開が約3週間前。猛練習で昨季日本ツアーの賞金王となった男にとって、これは辛かった。
前半を2オーバーとこらえたものの、13番でトリプルボギー。15番でこの日唯一のバーディを奪ったが、17番でダブルボギーを喫して6オーバーとしてしまう。最終18番も第2打のクラブ選択を迷った末にグリーンオーバーしてボギーを叩いて7オーバー79。この日の朝も痛みを訴える状況下とはいえ、87位タイと苦しいスタートとなってしまった。
開口一番「打ちのめされたというのが率直なところ。コースから来る威圧感に自分のゴルフをさせてもらえなかった」と振り返る。ケガだけではなく「自分のショット力から言うと厚い壁がどこかにある」と、高い弾道で球を止めなければならないオーガスタでの限界も実感した。それでも「藤田寛之のゴルフをオーガスタにぶつけて予選クリアを目標に頑張ります」と、自分に気合いを入れ直していた。