全米覇者同士の対決はG.マクドウェルに軍配! 石川は48位タイ…
2013年4月22日(月)午前9:47
- この記事のキーワード
2010年の全米オープンチャンピオン、グラエム・マクドウェル(北アイルランド)と昨季の同大会チャンピオン、ウェブ・シンプソン(米)のプレーオフにもつれ込んだ米男子ツアーのRBCヘリテイジ最終ラウンド(現地時間21日)。舞台のハーバータウンGL(サウスカロライナ州)に吹き荒れた強風に打ち勝ち、勝利を飾ったのはマクドウェルだった。
難コンディションの中、着実にスコアを伸ばし16番のバーディで二桁アンダー(通算10アンダー)にのせ単独トップに立ったマクドウェル。ところが最終ホールでグリーン奥からパターで放ったアプローチがピンを大きくオーバー。返しの3.5メートルのパットを外し通算9アンダーでシンプソンに並ばれた。
決着が着いたのはこれまで幾多のドラマを演出してきたハーバータウン名物ホールの18番。サドンデス1ホール目、シンプソンが放った第2打がグリーンを右に外したのに対し、風の中のプレーを得意とするマクドウェルがセカンドショットをピン手前の絶好のポジションにピタリと寄せた。シンプソンのアプローチはあとわずかでチップインかと思わせたが無情にもピンをすり抜けオーバー。しかし入れれば勝ちのマクドウェルのファーストパットはカップに届かずパー止まり。2ホール目にもつれ込む可能性もあったが、シンプソンの返しのパットがカップに嫌われパーセーブに失敗し、マクドウェルが3年ぶりに同ツアー通算2勝目を挙げた。
「シンプソンは気の毒だった。パットが外れたのは突風のせい」とまっ先の敗者を気遣ったマクドウェル。「1年のうち300日は天気が悪い。しかも残りの65日はさらにもの凄く天気が悪い」という北アイルランドのポートラッシュで育った彼にとって、風の中のプレーはお手の物。各選手がスコアを落とす中、最終日をボギー1つに収め前日の4位タイから逆転で優勝を飾った。しかもプレーオフは全米オープン覇者同士の戦い。奇しくも前週のゴルフの“祭典”マスターズで予選落ちを喫した2人が翌週にリベンジを果たした。
その他上位陣では、通算7アンダー3位タイにシーズン初Vが待たれるルーク・ドナルド(英)とケビン・ストリールマン(米)が入り、通算6アンダー単独5位に46歳のジェリー・ケリー(米)が食い込んだが、単独トップからスタートしたチャーリー・ホフマン(米)はこの日だけで6つスコアを落とし、通算5アンダー6位タイに終わった。
一方、前日6位タイと上位戦線に浮上した石川遼は風の中のプレーに苦戦。ショット、パットともに噛み合ずノーバーディで、今季自己ワーストの9オーバー80を叩き、通算3オーバー48位タイに沈んだ。シーズンベストの『67』をマークした前日から一転のワースト記録更新。それでも「今日は悪かったけれど、今週は良くなってきているという手応えをつかんだ。反省すべきところは反省し、つかんだ収穫を今後に活かしたい」と悔しさを滲ませながらも前向きに語っている。