番組制作スタッフがフロリダから発信するユニークなゴルフ最新情報!
2015年1月29日(木)午前10:40
米フロリダ州オーランドより番組制作スタッフが、独自視点でお届けするユニークなゴルフ最新情報!
PGAツアー RBCヘリテージが行われた先週は、話題に富んだ一週間でしたね。
石川遼選手と松山英樹選手が揃って出場した大会は、初日124位と出遅れた石川選手が続く3ラウンドで68、67、69と巻き返し、終わってみれば18位タイ。反対に松山選手は2日目崩れて週末プレ?することができませんでした。石川選手のように2ラウンド以降、3日連続60台で回ったのは、逆転負けを喫したルーク・ドナルドとジョン・ホだけ。石川選手の初日の77が本当に悔やまれる試合でしたが、強風が吹き荒れる中、2日目以降は納得がいくゴルフが出来たのではないでしょうか?そんな石川選手は、“カムバックプレーヤー・オブ・ザ・ウィーク”です。
そして、マスターズまで3試合続けて最終争いしながら勝てなかったマット・クーチャーがついに優勝。
クーチャーは、1打のリードで迎えた17番パースリーで1.2メートルから、まさかのスリーパット。
最終18番は難しいホールだけに、ゴルフの神様にまたしても見放されてしまうのか・・・そんな雰囲気が漂いました。そして灯台に向けて打って行く18番は、2週間前、シェル・ヒューストン・オープンで優勝を目前にしながら池に入れてしまった72ホール目のように、左がウォーターハザード、アゲインストとなる第2打・・・
クーチャーの2打めはグリーン手前のバンカーへ。クーチャーはあのバンカーから寄せワンを決める自信があったと言いましたが結果はカップインという劇的なバーディ、オーガスタであまり聞かれなかった大歓声がヒルトンヘッド・アイランドに響き渡りました。一方、最終日をトップで迎えたドナルドは追い上げることができず、7アンダーの64で回ったクーチャーのキャリア通算7勝めで幕を閉じました。
クーチャーは今シーズン11試合に出場し、先週の優勝を含むトップテンが8回。
過去4試合は4位タイ、2位、5位タイ、そして優勝とその4週間でなんと235万ドル、およそ2億4000万円を稼ぎだしています。クーチャーの勢いはどこまで続くのか?今週と来週はオフ、復帰戦はおととし優勝したザ・プレーヤーズ・チャンピオンシップ・・・ディフェンディング・チャンピオンのタイガー・ウッズ不在となる中 クーチャーが大会2勝目をマークする可能性は一段と高まりました。そんなクーチャーに捧げるのは、“4度目の正直で賞”
LPGAツアーでは、ミッシェル・ウィーが出身地であるオアフ島で優勝。 メジャーのクラフト・ナビスコ・チャンピオンシップで2位に終わったあとだっただけに、さぞかし嬉しかったことでしょう。地元で家族や友人が応援する中、その意味でもプレッシャーは大きかったたはずです。10代の頃に比べてインタビューに答える表情にも余裕が見られるミッシェル・ウィー。まだ果たしていないアメリカ本土でのLPGAツアー優勝の日も近いのではないでしょうか?
ミッシェルには、“Yes, WIE can賞”を贈ります。
チャンピオンズ・ツアーでは、マスターズで全世界の50代ゴルファーを勇気づけたミゲル・アンヘル・ヒメネスがデビュー戦、グレーター・ウィネット・チャンピオンシップでいきなり優勝。 ポニーテールも葉巻も健在。ランガーやカプルスにまじって優勝争いの常連となること間違いなし。 そんなヒメネスには、“最もクールな50歳ゴルファーで賞”を、ヨーロピアンツアーで久々に優勝したリー・ウエストウッドには、“やっぱりそのスイングで賞”を贈呈。そして、忘れてはならない人がいます。マレーシアで顔にまとわりつくハチから逃げるために池に飛び込みプレーを続行、そのホールでバーディまで奪ったパブロ・ララサバルに “スリル&アクション部門”のベストパフォーマンス賞を贈りたいと思います。
男子ツアーがついに開幕、女子ツアーでは高1になったばかりの勝みなみ選手が史上最年少優勝と春の訪れとともに嬉しいニュースが重なった日本のツアーも、ゴルフ界を盛り上げてくれました。
PGAツアーで今週行われるチューリッヒ・クラシック・オブ・ニューオリンズは、早いもので今シーズン公式戦45試合のうち24試合めです。2年にまたがるシーズンとなってから、マスターズでシーズンのほぼ半分が終了なんて違和感を覚えますが 後半は大きな大会が目白押し、今季まだ優勝がないビッグネーム達がどこまで存在感を発揮できるか楽しみです。
「チューリッヒ クラシック オブ ニューオリンズ」放送日時
1日目:4月25日(金) 午前4:00?7:00
2日目:4月26日(土)午前4:00?7:00
3日目:4月27日(日)午後8:00?10:00
最終日:4月28日(月)午後7:00?10:00
筆者:Makiko Minoya
1995年 州立セントラルフロリダ大学 ジャーナリズム科卒業
1996年 ゴルフチャンネル入社(米フロリダ州オーランド)
好きなゴルファー:タケ小山プロ
[画像は全て©Getty Images]
上り、逆目、向かい風:アイルランドのベテラン、新年早々に51歳になったミゲル・アンヘル・ヒメネスはハワイでの三菱エレクトリック・チャンピオンシップで優勝。米チャンピオンズツアー出場3試合で2勝目を上げた。最終ラウンドは6アンダーの66。バックナインは6バーディーと見事だった。2組前で64を叩きだして先に上がっていたマーク・オメーラの16アンダーに並んで最終ホールに入り、6mのバーディーパットを沈めて競り勝った。「のぼりの逆目で向かい風だったんだ。張り倒さなきゃいけないと思って打った」とヒメネス。
<資料:http://www.pgatour.com/ 2015年1月26日付>
不滅の名を冠した新アイアン:先週、フロリダ州オーランドでは恒例のPGAマーチャンダイズショーが開催されたが、個人的に惹かれた出し物はベン・ホーガン社の新アイアン。かつてはエリートクラブメーカーだったホーガン社も、1997年のホーガンの死後はオーナーが転々とし、2008年にはクラブ製造も休止していた。
テキサス生まれでホーガンをアイドルとして育ったテリー・ケーラー(Terry Koehler, 62)氏が2014年に買取り、いよいよアイアンを復活させる。
いまや引退しているかつてのホーガン社の職人に声をかけ、かつての製造工場の近くに新たな製造拠点をつくるという。最初のアイアンの名前は「フォートワース15」。マスターモデルを作るのは、1980年にホーガン社へ入社した職人のロニー・マグロウ(Ronnie McGraw)さん。ケーラー氏はすでに引退している78歳のマグロウさんを口説いたらしい。「ホーガンさんが生きていたら、喜ぶに違いないね。ほとんど無償で引き受けるつもりなんだ。きっちりしたものを作らないといけないからね」とマグロウさんは言う。
熱狂的で筋金入りのホーガンファンが復活させるアイアンだけに、早くも地元では聞きつけたファンが予約を入れているらしい。
<資料: http://www.nytimes.com/、2015年1月21日付記事>
名前はプロのアドバンテージ:アラバマ出身のブルック・パンケイク(Brooke Pancake)がアメリカのレストラン・チェーン、ワッフルハウス(Waffle House)のスポンサーを取り付けた。
自身チャタヌーガで育ち、子どものころからワッフルハウスで食事をしていたと言うが、苗字がものをいったに違いない。ワッフルハウスの典型的メニューはパンケイク、日本で言うホットケーキ。
ワッフルハウスは25州に2100店舗を展開する、いわば大衆レストランチェーンで、特に米南部に多いので黄色地の看板は象徴的。ケビン・コスナー主演の映画『ティンカップ(1996)』でもケヴィン・コスナー演じるローリー・マキヴォイに「オレはワッフルハウスに行くような男(I'm a Waffle House guy.)」と言うせりふがあった。
アジアツアーに中国のスー・ドンというプレイヤーがいるが、日本へ来たらスポンサーがすぐつくだろう・・・なんて。
P・ウースターハウスが実況引退:20年間、「ゴルフの声」となってきたイングランドのピーター・ウースターハウスが引退する。
欧州ツアーでは20勝し、70年代初めの現ツアー発足時には4年連続で賞金王にも輝いた。ライダーカップでは、アメリカが常勝していたころに6度出場して14勝11敗3分けの戦績を残している。引退後は、1995年に米ゴルフチャンネルが開局して欧州ツアー中継を始めたときの初代解説者となり、先にやはり引退を表明したレントン・レイドロウとともに、欧州ツアーの声となった。1998年からアメリカCBSでアナウンサーを務めてきた。
<引用:http://espn.go.com/golf/story/_/id/12217906/peter-oosterhuis-retire-20-years-golf-broadcaster>
「ゴルフは最良のセラピーだ」:先週の米PGAツアー、ヒュマナ・チャレンジ・イン・パートナーシップ・ウイズ・クリントン・ファウンデーションで、ゴルフチャンネルの中継スタジオを訪れたビル・クリントン元大統領(第42代)は、ゴルフをしすぎではないかと批判されることもあるオバマ大統領のことを聞かれて、「現職大統領にとってゴルフはおそらく最良の実行可能なセラピーだと私は思いますね」と答えた。「連絡不能状態になるわけでもありませんし、私はコースで国際的な連絡を取り合ったことが何度もありますよ」といったゴルフ好きのクリントン元大統領は、在職してすでに200ラウンド以上をこなしているオバマ大統領ほどゴルフをしたわけではなかったが、歴代大統領を見れば、オバマ大統領が突出して頻繁にコースへ通っているわけではないことも知っておこう。
第34代ドワイト・D・アイゼンハワー大統領(1953?1961在職)は800ラウンド超、第28代ウッドロウ・ウィルソン大統領(1913?1921在職)は1000回以上である。
<資料:http://www.golfchannel.com/>
新コラム:「えっ、何か言った?」・・・・ゴルフ中継で気になる用語をチェック!
「スポットとスパット」
我々日本人はコミュニケーションに外来語を取り入れて話の内容を際立たせたり、逆に軽快な印象を作ったりするわけですが、日本語に取り込まれる過程で元々の意味がすり替わってしまったり(例:ナイーブ)、拡大解釈されてしまったり(例:自動車のハンドル)、といったことも起きてしまいます。そして、ヒジョーに興味深いのは、もともと同じ言葉なのに日本語の中で言い方を変えて使われる例がある、ということです。
パッティングでボールを打ち出すべき方向に何か目印を見つけて、そこを通すようにパットする方法があります。目印となるのは芝の枯れたところや変色している部分などで、我々はそれを「スパット」といいますよね。ボーリング場のレーンに記されている三角形のあれ、あれも「スパット」です。
先日、私もスパット・パッティングを試みたら結構良く入るようになって、バーディを三つ取りました。その日はなぜかドライバーも良くて、打てばスイートスポットに当たるという好調でした。ニギリにも勝ったので、「よっしゃ、飲みにいこう」ということになって、いつもの夜遊びのスポットへと繰り出した・・・というのは作り話ですが、ここで出てきたスパットもスポットも、英語では“spot"であります。
我々は、同じ言葉なのに発音を変えて使い分けてるわけですね。
ヘボン式ローマ字綴りを教えてくれたジェームス・カーティス・ヘボン(James Curtis Hepburn)さんと、『ローマの休日』のオードリー・ヘップバーン(Audrey Hepburn)が同じ苗字であるということ以上にびっくりしますね。
私は明治の昔にアメリカンを「メリケン」と聞き取った横浜の生まれなので、表記よりも聞こえた音に反応しやすいのですが・・・・。空耳アワー!ファンでした!