番組制作スタッフがフロリダから発信するユニークなゴルフ最新情報!
2014年12月29日(月)午後5:59
米フロリダ州オーランドより番組制作スタッフが、独自視点でお届けするユニークなゴルフ最新情報!
石川遼選手と松山英樹選手が出場したPGAツアー「ノーザン・トラスト・オープン」は、ババ・ワトソンが2012年のマスターズ以来となる優勝を逆転で飾りました。
ツアー屈指の飛ばし屋ワトソンは、涙もろさでもトップクラス。2年前マスターズで優勝した時、ケイレブ君を養子として迎えたばかりだったためアンジー夫人はオーガスタに行けず、キャディの肩を借りて大泣きしていたワトソン。
今回は、まもなく2歳になるケイレブ君とアンジー夫人との3人の記念写真が残り嬉しいと話していましたが、予想通り涙を見せていました。
マスターズ優勝のあと 一度も勝てなかったのは意外でしたが悔しい試合があっても、その都度ケイレブ君の笑顔に癒されていたことでしょう。
リビエラCCの18番グリーン脇で アンジー夫人が右手を高々と挙げた時、ママに抱っこされていたケイレブ君は万歳をしていました。息子がパパが勝ったことがわかるまでワトソンの優勝がおあずけだったのは偶然とは言え、これで過去41試合トロフィーを手に出来なかったことも忘れられるのではないでしょうか?
それにしても最初の2ラウンドで3つのダブルボギーを叩き、6ストローク損しても週末ノーボギーで64,64はさすがメジャーチャンピオンです。
決勝ラウンドに進んだ松山選手は、PAR71のコースで 70,69,69,71、トータル5アンダー、ワトソンと10打差の23位タイでした。
終盤3つのボギーが悔やまれますが、72ホールめのバーディは今週のWGC?アクセンチュア マッチプレ?チャンピオンシップでの活躍につながるものと信じています。
出場できるのは世界ランキングの上位64人で 対戦相手は最新のランクに基づきます。
初出場の松山選手は ひとつランクを落として22位、一回戦でぶつかるのは2010年の全米プロチャンピオン、ドイツのマーティン・カイマー選手です。(2月17日現在)世界ランク49位のカイマーは 過去2年続けて準々決勝進出を逃しています。
ランク1位のタイガー・ウッズ、2位のアダム・スコット、4位のフィル・ミケルソンは欠場。上位ランクだからといって必ず勝てる保証はなく"UPSET" 番狂わせも多いマッチプレー。特に2012年と2013年は、一回戦でUPSETが15試合と1999年の第1回大会で記録された18試合に次ぐ多さでした。
もちろん松山選手は、下位シードのカイマー選手にUPSETされないことを期待しています。
UPSETには 動揺する、怒る、気に病むという意味もあります。
最近その意味でUPSETしたのが、2009年の全英オープン・チャンピオン、スチュワート・シンク。
帽子で日に焼けていない頭部がスイミングキャップをかぶっているかのように真っ白なシンクは、ソーシャルメディアでファンの書き込みやつぶやきをよくチェックしていたそうです。
するとテレビに映ったその頭部に対してのコメントに笑えないものがかなりあり、その上ハッシュタグに #worstmajorchampionever(最悪のメジャーチャンピオン)というのを見つけてさらに傷ついたとか。シンクはもう読むのをやめると言っていました。
UPSETしたことを不調の理由にはしていなかったものの シンクの心の傷は深そうです。
筆者:Makiko Minoya
1995年 州立セントラルフロリダ大学 ジャーナリズム科卒業
1996年 ゴルフチャンネル入社(米フロリダ州オーランド)
好きなゴルファー:タケ小山プロ
[画像は全て©Getty Images]