あなたはジャスト派?強め派?芹澤信雄の「パッティング狙い所の決め方」とは
2017年4月28日(金)午前10:56
アマチュアゴルファーのパッティングを見ていていつも思うのは、自分のストロークが、距離をピッタリ合わせる「ジャスト派」か、勢いよくカップに入れる「強めに打つ派」か、流し込むような感じでカップに入ることが多い「強めに打てない派」かが分かっていない人が多いということです。この違いによって、狙いどころが大きく変わってくるというのは、皆さんもわかりますよね。
ここでは写真のように、カップの横にティーを3本立てて、1mのスライスラインを打った時どれくらい違うかを説明しましょう。
写真?
まず、カップの向こう側にガツンと当てるぐらい強めに打っていく人の場合は、1mぐらいならフックもスライスも関係なし。明らかなスライスラインでも、カップを外さず、「カップ左一杯」(右端のティー)が狙いどころになります。
次に、カップの先まで転がそうという意識はあるけど、それほど強めに打てない人。このタイプの人は、緩やかなカーブを描いてカップインする「ボール1個分左」(真ん中のティー)が狙い目となります。
一方、最後のひと転がりでボールをカップにコロンと落としたいというジャストタッチ派は、ボール1個半(一番左端のティ)左に向けて球を打ち出す必要があります。たかだか1mのショートパットでも、それぞれの“タッチ"によってこれだけ狙いどころが変わってくるし、それによってアドレスの向きも変わってきます。
だから、まずは自分がどのカテゴリーに属しているかを知ることが大切です。そしてそれが分かったら、自分のタッチに合わせた狙いどころを決めてそれを狙うという練習をしましょう。あとはその感覚をどんどん磨いていけば、パッティングの精度も上がってくるし、ちょっと不安だったショートパットも自信を持って打てるようになるはずです。
特に、「キャディさんはボール1個左と言ったのに、全然曲がらないじゃないか」、「同じラインから打ったあいつがほぼストレートだったのに、なんでオレの球だけこんなに曲がるの?」といったようなことを常々感じるという人は、間違いなく自分のタイプが分かっていない証拠。まずは自分のタイプを知ることから始めてください。
【プロフィール】
芹澤信雄(せりざわ・のぶお)
1959年11月10日、静岡生まれ。'82年プロ入りし、'87年の「日経カップ」で初優勝。'96年には、当時メジャー大会だった「日本プロマッチプレー」で優勝を飾る。ショートゲームを得意としており、特にパッティングに関しては、ジャンボ尾崎からは、「パーパットは世界一」と言われたほどの名手。現在はシニアツアーに参戦しながら、若手育成にも力を入れる。
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(この記事は、夕刊フジ 2017/4/20発売号より転載しています)
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