レッスン

倉本昌弘プロの金言集vol.02「アプローチは簡単に出来ることから選択していく」

2014年12月23日（火）午前11:32

ゴルフ管理スコアアプリ「ゴルフネットワークプラス」を活用したレッスン番組「ゴルフdataでスコアアップ！」。12月、1月は永久シード保持者の倉本昌弘プロが登場！

倉本プロは、今年「日本シニアオープン」と「いわさき白露シニア」に勝利し年間2勝。 PGA会長としての活動も多忙を極める中、選手としても2010年以来のシニア賞金王を決めました。

12月は第一回、第二回を放送。
倉本プロの経験に裏打ちされたテクニックが好評です。

今回はスコアメイクの鍵となるアプローチとパッティングがテーマ。ショートゲームの達人、倉本プロの極意を紹介します。ぜひ番組を見て参考にしてみてください。

簡単に出来ることから選択していく

倉本プロは、ラウンド中はギャップウェッジ（※AWやPSに相当。倉本プロの場合、ロフト角53度）を使った転がしでの寄せを多用するといいます。いわゆるピッチエンドランで、グリーン面まではキャリーさせて、その後コロコロと転がして寄せるスタイルです。

倉本プロ：
「最近のプロの多くはサンドウェッジでのアプローチを多用します。ボールをあげて、スピンを効かせてグリーンで止めるやり方です。しかし、私の場合は53度のギャップウェッジで転がしのアプローチが基本です。」

「なぜそうした転がしのアプローチを使うのか？それは、目標ポイントとなるボールの着地点が手前にあればあるほど、距離感を出すのがやさしいからです。だからキャリーしたボールをなるべく自分の近くで落としたい。そうすることで距離感が出しやすくなります。この傾向は年齢を重ねるほどに顕著になります。」

例えば、二段グリーンでピンが上の段の狭いところに立っているシチュエーションでは、SWでボール上げてピンのある段に着地させてから止めるのは非常に難しく、オーバーしてグリーンからこぼれてしまったり、キャリーが足らず下の段に落ちてしまうリスクがあります。

そんな時こそ53度の転がしが有効だと、倉本プロは言います。
下の段までキャリーさせて、ゴロゴロと転がって登っていくアプローチで寄せると、成功しやすく大きなミスになりにくいのです。

ロフト53度のウェッジでの転がしは、距離感が合うだけでなく、左右のブレも少なくなるといいます。シンプルですが、スコアメイクに有効なテクニックです。

倉本プロ：
「もちろんどうしても必要なときは、SWでボールを上げて止める技術を私は持っています。ロブショットが必要な場面になれば躊躇なく使うでしょう。しかし、トーナメントでは1番簡単なシンプルなやり方を選択します。それがスコアを作る上での強さになるのです。」

「難しい上げてとめたり、厳しいライからのショットは、スコアとは関係のない遊びのゴルフで練習します。"よし、この難しいところから寄せてやるぞ"といった挑戦する、そんな遊びの中から技術を培っています。」

スコアを作る倉本流シンプルパッティング

倉本プロは、パッティングの考え方もシンプル。
パットの際は、思い描いたボールのラインに打ち出すことだけに集中しているといいます。

グリーンの傾斜を読み、ラインを決めたら、その打ち出し方向に対してボールの先にスパット（色の変わった芝などの目印）を見つけ、その方向に対して転がすことだけに集中します。
そして打つときは、カップへの意識すら遮断して、スパットにボールを打ち出すことだけを考えます。

倉本プロ：
「アイアンショットが1ピン以内に寄るのは、ツアープロでも3割程度です。それほどバーディーチャンスについているわけではありません。ですから、残り距離に対して適正なスピードと転がりで、距離感を合わせていくことが大切です。」

「打つときは、基本的にストロークのことは考えません。思ったところに打ち出すことだけを考えています。そのためには目標に対して、まっすぐ構えることも大切です。まっすぐ転がすにはどうしたらいいか？　そのためのトレーニングは練習で培います。」

倉本プロのパッティングはラウンド中も安定感抜群。
長いバーディーパットはタップイン出来る位置にとまり、とにかくストレスがありません。長めのパーパットを打って、神経をすり減らすことがないのです。

それでいて、チャンスしっかりとものにして、気がつくとアンダーパー。
安全でそれでいてスコアを伸ばす、倉本プロのシンプルなパッティングを見習いたいものです。

「ゴルフdataでスコアアップ！倉本昌弘編」絶賛放送中！お楽しみに。