USGAも推奨する9ホールプレー、“目土袋を持って担ぐ” 日本でもあのMMT9が今年も開催!
2015年7月29日(水)午後4:20
本日開幕する全米オープンを主催するUSGAはゴルファー促進活動の一環として9ホールプレーを推奨する活動を行っている。
先日、USGAは昨年に引き続き、第二回目となるPLAY9 DAY(9ホールの日)を7月29日(水)に定め、インターネットやSNSの他、ゴルフ関連団体やゴルフコース、TV局などの協力も受けながらアメリカ全土で9ホールプレー普及のキャンペーンを行うことがUSGAオフィシャルサイトでも発表された。
(写真提供:Getty Images)
USGAによると、これまでゴルフをやったことがある人も、ゴルフをしたことが無い人にも、あらゆる層をターゲットに“PLAY9 DAY"を通じて、ゴルフの興味を持ってもらい、将来的なゴルフ人口の拡大に繋げていくという計画。
時を同じくして、日本でも昨年、ゴルフ人口の裾野を広げたいという思いから、"9ホールプレー"の面白さを伝えるトーナメントが開催された。その名も「マーク・ マイクロトーナメント 9ホールチャンピオンシップ(MMT9)」。
【後ろにマンションが見える河川敷でトーナメントが開催されるのもMMT9の見所】
クラブアナリストのマーク金井氏が発起人となり、“世界最小のトーナメント"をスローガンに立ち上げたトーナメントだ。
今までのトーナメントには無かったユニークな競技方法は話題を呼んだ。
プロには賞金も付与される、れっきとしたトーナメントでプロとアマチュアが9ホールのストロークプレーで対決するというもの。キャディは無しで、プロもアマもキャディバッグを自ら担ぎ、目土袋を持ってプレー。さらに、よりゲーム性を高めるために、プロが4本まで、アマチュアクラブが7本までというクラブの本数制限を設けたのだ。
【目土袋を持ってキャディーバッグを担ぎでプレーする選手たち】
驚くべきことは、“プロのため"、“出場するアマチュアゴルファーのため"、“トーナメントを見にくるギャラリーのため"、を最優先に掲げ、「お金をかけず手作りのトーナメントを開催する」という主旨から、運営は全てボランティアで行い、昨年は8月と12月に2大会を開催。
昨年の12月に第2回大会を終えた際に、主催者のマーク金井氏は「初年度は話題性とかで成功しても、本格的に普及させていくには二年目以降が大事。」と話していたが、今年もボランティアスタッフが中心となって準備を進めながら、運営を支援してくれる個人サポーターも募集して運営資金を集めるなど、工夫を凝らし今年もMMT9が開催される運びとなった。
そして、本日6/18(木)に東京都北区の都心からも近い「赤羽ゴルフ倶楽部」にて7/16(木)の決勝大会進出をかけたアマチュア予選会が行われた。
【6/18に開催されたアマチュア予選会】
雨が降る中、総勢48名のアマチュアゴルファーが決勝大会進出者10名の枠を争って、熱い戦いが繰り広げられた。
予選会トップ通過は宮野 嗣英さん(1アンダー)。昨年の赤羽大会ではトップタイで予選通過を果たしたマーク金井氏は6位タイ(5人並ぶ)でギリギリ本戦出場の10枠に入った。
【主催のマーク金井氏も参加】
7/16(木)の決勝大会にはツアー通算6勝の川岸良兼プロをはじめ、一昨年の開幕戦で優勝、現役シード選手の塚田好宣プロのほか、トーナメントの出場機会を求める若手プロら20名のプロゴルファーが出場予定。
世界最小のプロトーナメントが今年の夏も赤羽で開催される。
二年目の開催についてマーク金井氏は「今回は募集を開始した瞬間に申込が殺到して、当初は定員40名のところを48名まで増やし、それでもキャンセル待ちが出たんです。改めて続ける事の大事さを実感しました。また、みんな低価格で手軽に競技に出れる、これが定着していきそうで嬉しい。」と昨年以上の反響に驚きと手応えを感じていた。
【ゴルファーのすそ野を拡大するために9ホールを推奨するMMT9】
また、USGAが推奨する9ホール普及活動については「偶然なんですが、6?7年くらい前に日本ハーフコース振興協会というのを立ち上げた時期にアメリカでも9ホールへの取り組みが始まったと記憶してます。今回のUSGAの取り組みも非常に素晴らしいことです。ゴルフのハードルを下げるためには「時間」と「コスト」の問題が大きいと思います。9ホールなら気軽にプレー出来ますし、プレー時間も短い、今回の試合もそうですがお金も安くなる。時間とコストという二つのハードルを取り除くことができます。」と9ホールプレーがゴルファー増加に繋がるとコメント。
将来的には初心者を対象にした競技大会も開催したいというマーク金井氏は「プロの4日間競技の9ホールトーナメントや9ホールの国別対抗戦とかが出来ると良いなと思います。」とさらなる夢を明かした。
来年のリオ五輪、そして2020年の東京五輪でゴルフが正式種目となる予定。アメリカUSGAの“PLAY9 DAY"活動や今回のMMT9のような地道な活動の積み重ねが、世界中でゴルファー普及に繋がる日がやってくることを期待したい。