レッスン

ラウンド前の練習法 SWからFWまでアプローチ感覚で打つ小林伸太郎（1）

2015年11月4日（水）午後5:22

　今回は、私が実践している練習法をご紹介しましょう。

　多くのアマチュアゴルファーは練習の際、まずウェッジから打ち始め、体がほぐれてきたら徐々に番手を上げていくというやり方をしているのではないでしょうか？　この番手を上げるというやり方自体は問題ないのですが、私の場合は、まずウェッジでスイングをしっかり確認し、クラブを替えてもその感覚を生かしたままスイングをします。もう少し具体的に言うと、SWだけでなくショートアイアン、ミドルアイアンもFWもアプローチ感覚で打つようにしているというわけです。

　何故、アプローチ感覚で打つのか？　それは、ウェッジのスイングで自然とやっているフェースローテーションを生かしたいからです。短いクラブの時は、バックスイングでしっかりフェースを開き、インパクト?フォロースルーで閉じるという動きをしていても、番手が上がるにつれ、この開閉が疎かになってきます。特にアマチュアの場合は、ボールを真っ直ぐ飛ばしたいという気持ちが強すぎて、右の手のひらをボールに向けたままクラブを振り上げる人がいますが、このようなバックスイングだと、肩の回りが浅くなってクラブがアウトサイドに上がってしまい、結果的に引っかけもスライスも出るという状態になってしまいます。

　それを矯正するのが、“アプローチ感覚"。ウェッジのショットで、インサイドに上げてフェースを開くという動きを身につけ（写真?）、番手を上げてもその感覚を忘れずにスイングすれば、ショットの安定度が確実にアップするというわけです。

写真?

　なおこの練習は感覚を体の染み込ませるものなので、練習中はあまり球の行方は気にしないでください。しっかりフェースが開閉していればそれでＯＫ。また、アプローチ感覚といっても、FWを打つ場合は多少の体重移動は必要です。

　それと、ドライバーともなると、さすがにアプローチ感覚ではフェースが返ってくれないので、アプローチよりは若干開閉を押さえ（同?）、インパクト?フォローでもしっかり振り抜くようにしてください。

写真?

　私の場合、ラウンド前は必ずこの練習法をSW→8I→4I→5Wの順でやっています。ぜひ皆さんも一度お試しください。

【小林伸太郎　こばやし・しんたろう】 1986年8月22日、群馬生まれ。東北福祉大3年の2007年、ツアー初優勝で時の人となっていた石川遼の出場で注目を集めた「日本アマ」で優勝を飾った。決勝は41ホールに及ぶ激戦だったが、その時の相手が田村尚之プロ。プロ入り後は苦戦を強いられたが、15年、初シードを獲得。16年も36位で2年連続のシード入りを果たした。

（この記事は、夕刊フジ 2017/1/5発売号より転載しています）

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