パワーはないけど飛ばしたい人へ・最小限のパワーで飛ばす方法 小林伸太郎(2)
2016年2月29日(月)午前9:28
私のスイングを見た人からは、「動きがゆったりしているね」、「トップで止まっているように見える」といったことをよく言われます。
どうしてこのようなスイングになるのかというと、私自身、クラブを上げる動作とクラブをおろす動作がまったく別物だととらえているからです。
一般的には、バックスイングでクラブを振り上げたら、その流れの中で切り返してダウンスイングに入ると思われていますが、私の場合は車のギアチェンジのように、トップまでいったらそこでスイッチを入れ替えてダウンスイングに入るという感じです。だから、トップで止まっているように見えるのではなく、実際に止まっているのです(写真?)。
何故、トップでスイッチを入れ替えるのかということ、このほうが、ヘッドスピードが速くなるからです。これは感覚的なものではなく、実際にトラックマンなどで数値を測っても、止めれば止めるほどヘッドスピードが上がるという結果になったのです。
ここからは私の考えになりますが、トップでいったん止めてから振り下したほうが、シャフトのしなりを使えるのでその分、ヘッドスピードが速くなるのでしょう(同?)。
また、ダウンスイングを急ぎ過ぎると、インパクトで力が抜けてしまうような気もします。それよりもトップで止めていったんメーターをゼロにしてから一気にアクセルを踏んだほうが、加速力が増すはずです。
飛距離を求めるアマチュアゴルファーにもオススメのこのスイングですが、ひとつだけ注意してほしいのはバックスイングの際、体が右に流れないようにすることです。特にアマチュアの場合、体を使ってクラブを上げようとするので、右に流れやすくなるからです。
これを防ぐためにも、クラブヘッドから動かすことを意識してください。クラブヘッドが動けば体も付いてきます。「体は回すものではなく、回されるもの」くらいの意識を持ったほうがいいかもしれません。
また、アマチュアの中には、私のようなスイングをするためには、強い体幹が必要だと思われる人がいるかもしれませんが、体の強さは全く必要ありません。現に私は、まったくと言っていいほどトレーニングをしていませんから。パワーはないけど飛ばしたいという人もぜひ試してください。
(この記事は、夕刊フジ 2017/1/12発売号より転載しています)
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