オープンスタンスはミスのもと!?久保谷健一のアプローチレッスン
2017年6月16日(金)午後0:39
小さい動きで打てるアプローチ。にもかかわらず、きちんとヒットできない。それどころか、ダフリやトップ、シャンクなどのミスが出てしまう。アマチュアゴルファーからはそういう悩みをよく聞きます。
しっかり打てないのはいろいろな問題点がありますが、アマチュアゴルファーを見ていて一番多いと思うのは、オープンスタンスが原因になっているケースです。何故か、アプローチはオープンスタンスにしなければいけないと思っている人が多く、しかもそのほとんどが、スタンスだけでなく、体ごと左に向いてしまっているですが、そもそもこれが間違いの始まりのようです。
体を左に向けてそのまま左に振っていくのならまだしも(もちろん、ボールは目標方向よりも左に飛びますが…)、左を向いているにもかかわらず、クラブを目標方向に振り出すと、ヘッドが内側から外側に動くことになります(写真①)。これは完全な手による操作。さらに付け加えれば、インサイド・アウトの軌道はもっともコンタクトを妨げる軌道のため、手前をダフったり、ボールの頭を叩いてトップしたりと、あらゆるミスが出てしまうのです。
写真①
アプローチは、できるだけクラブを真っ直ぐクラブを動かしたいので、スタンスも目標方向に向かってスクエアにセットするのが正解です。球を見やすくしたいなどの理由で、どうしてもオープンスタンスにしたいのなら、足を開いて体ごと左に向けるのではなく、左足だけを少し引けばいいのです。そうすれば、体のラインは目標に対してスクエアをキープできるので、パッティングの時のように真っ直ぐ引いて真っ直ぐ振り出すことが可能です(同②)。
写真②
また、アプローチでは、スイング自体も、普通のショットの時のように円く振るのではなく、パッティングの時のように、真っすぐ振るようなイメージでスイングしたほうがいいでしょう。そのほうが、ミスも出にくくなるし、当たりが良くなる分、距離感も合いやすくなります。
アプローチで上手く当たらない人はぜひ試してください。
【プロフィール】
久保谷健一(くぼや・けんいち)
1972年3月11日、神奈川生まれ。'95年のプロテストに合格し、2年後の'97年にツアー初優勝。ツアー6勝で、メジャー2勝('02年日本プロ、’12年日本オープン)を誇る。今年の「パナソニックオープン」では5年ぶりにツアー優勝。ベテランだが、“愛されキャラ"で、ボヤキながらゴルフをすることでも有名。
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(この記事は、夕刊フジ 2017/6/1発売号より転載しています)
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