原因はボール位置にあり・香妻陣一朗のダフらないセットアップ
2017年6月9日(金)午後3:37
アイアンショットでよくダフる。アマチュアゴルファーにはありがちなミスです。そして、このミスを解消するために、練習場で何球も打ち込んでスイングの再現性を高めようとしている人も多いのではないでしょうか?
もちろん、練習によってスイングを固めることは悪くはありません。しかし、アマチュアゴルファーのダフリの原因はスイングだけにあるのではないと思います。
私が見ていて一番多いと思うのは、ボールを正しい位置に置いていないケースです。ダフリが多いという人に限って、クラブが短くなればなるほど、ボールを右寄りに置いてしまうという傾向があるからです。その結果、どうなるか? ボールが右寄りになると、その分、クラブが上から入りやすくなるので、ヘッドがボールの手前に刺さる、いわゆるダフリが多くなってしまうのです(写真①)。
写真①
このミスを避けるためにも、ボールの位置を固定することをお勧めします。基本は、左足カカト線上。ドライバーだけでなく、どんなクラブを持った時でも、この位置にボールを置きます。そうすればヘッドも自然と緩やかな軌道で入ってきやすくなるので、ヘッドが刺さることはないし、多少ダフってもソールが滑ってくれるので大きなミスにはなりません。また、ロフト通りにボールが上がってくれるので、飛距離も出ます(同②)。
写真②
左足カカト線上だと、ボールが左にあり過ぎて、ショートアイアンでは上手く打てる気がしないという人は、番手によって少し歩幅を狭めるといいでしょう。このあたりは個人の自由です。プロでも番手によってほとんど歩幅を変えない人もいれば、徐々に狭めていく人もいるので、自分のやりやすいようにやってください。
今回は、「ダフリ」をテーマにお話しましたが、私が見ている限り、アマチュアゴルファーのほとんどがボールの位置には無頓着。けっこういい加減に置いているように思えます。しかし今回のレッスンでも分かるように、ボールの位置ひとつで、スイングそのものが大きく変わってしまうこともあるのです。
皆さんも練習の時から、基本となる「左足カカト線上」にしっかりボールを置けるようにしておきましょう。
【プロフィール】
香妻陣一朗(こうづま・じんいちろう)
1994年7月7日、鹿児島生まれ。高校3年時の2012年にプロ宣言。16年9月にチャレンジで初優勝。ツアーでもシードを狙える位置でプレーを続け、10月の「マイナビABC」4位で初シードを確定させた。'17年も国内開幕戦の「東建」で15位タイと好発進。初優勝に期待がかかる。姉は現役女子プロの香妻琴乃。
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(この記事は、夕刊フジ 2017/6/1発売号より転載しています)
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