「入口」だけじゃなく「出口」も大事!塚田好宣バンカーショットのコツ
2017年7月14日(金)午後4:33
バンカーショットは、砂の下にヘッドを潜(くぐ)らせ、そこで発生する砂の爆発(エクスプロージョン)によってボールを飛ばす。多くのアマチュアゴルファーはそう教わっているのではないでしょうか?私が知っている限り、この理屈を知っている人はたくさんいます。しかしその一方でなかなか理屈通りにうまく打てないと悩んでいる人もいるようです。
私がアマチュアゴルファーのバンカーショットを見ていていつも思うのは、一番大事なことをあまり深く意識していないということです。一番大事なこととは何か? それは、ヘッドをボールの下に潜らせるということです。これができなければ、砂を爆発させることはできないからです。
では、ヘッドをボールの下に潜らせるためにはどうすればいいか? 当然のことながら、ボールの手前からヘッドを砂の中に入れていく必要があります(写真①)。そして、「砂に入れる」ことに関しては、「バンカーショットがあまり得意ではない」という人もそれなりにやっています。
写真①
できていないのは、“潜らせる”という動作のもう一つの要となる、「砂からヘッドを出す」という動きです(同②)。「なんだ、そんなことか」と思う人もいるでしょうが、実は、「バンカーショットが苦手」というほとんどの人が、ヘッドを砂に入れて終わり、つまり、“潜らせて”いるのではなく、“打ち込んで”います。だから、ボールが飛んでくれないのです。
写真②
きちんと潜らせるためには、ボールの手前からヘッドを入れることと同じくらい、ボールの先からヘッドを出すことを意識することが大事です。そうして初めて、ボールの下で砂の爆発が起こり、そのエネルギーによってボールは飛んでいってくれるのです。
皆さんも、入り口と同じくらい、出口を意識してください。そうするだけで、これまでは見るのも嫌だったバンカーが、案外好きになるかもしれませんよ。
【プロフィール】
塚田好宣(つかだ・よしのぶ)
1969年8月24日、千葉県生まれ。ニューメキシコ陸軍士官学校卒という異色のゴルファー。04年には「全英オープン」のアジア予選を突破して初のメジャー出場。プロ20年目の13年、「東建ホームメイトカップ」でツアー初優勝を飾る。16年はチャレンジツアーで賞金王。現在賞金シード奪回を目指して奮闘中。
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(この記事は、夕刊フジ 2017/7/6発売号より転載しています)
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