手打ちを防止!市原弘大の体を大きく動かして打つドリル
2017年7月29日(土)午前10:42
ラウンド中、「ここは飛ばしたい」、「ピンにピタッと寄せたい」という思いが強くなると、余計な力が入ってしまい、ついつい体の動きが小さくなって、手打ちになりやすくなるもの。これはアマチュアゴルファーだけでなく、我々プロでも同じで、私自身も“手打ちによるミス"をよくやってしまいます。このミスを防ぐために、私の場合は次のような、「体を大きく動かして打つドリル」を、試合前には必ずやるようにしています。
まずボールをティーアップします。そしてテークバックで左足を上げて、右足1本で立ち、全体重をいったん右足に乗せてから、ダウンスイングで左足を思い切り踏み込んでボールを打つというドリルです。試合前の練習では、何度か素振りをした後、実際にボールを打つようにしています。
とはいうものの、うまく当たらないと嫌なイメージがつきやすいもの。そこで、少しでも当てやすくするためにティーアップをするわけですが、クラブも“当てやすいクラブ"でやるようにしてください。私はいつも7番アイアンでこのドリルをやっていますが、クラブが長くなればなるほど当てることが難しくなるので、最初のうちはウェッジでもOKです。慣れるに従って、PW、9番アイアンと長めのクラブを持つようにしていけばいいでしょう。
冒頭にも触れたように、完璧な結果を求める時ほど、いつものスイングができなくなり、クラブを手で操作しようとしてしまいます。緊迫した場面で、「リラックス」と自分に言い聞かせても、なかなかリラックスできないのと同じで、「手打ち」もラウンド中、意識したとしても防ぎきれないことが多いのです。そうならないためにも、普段から体を大きく動かすスイングを頭と体にすり込んでおくことが大事です。そうすれば、意識しなくても、自然と体を使ったスイングができるようになるからです。
ぜひ皆さんも、ラウンド前だけではなく、普段の練習にもこのドリルを取り入れてください。
【プロフィール】
市原弘大(いちはら・こうだい)
1982年5月29日、東京生まれ。高校時代は、日本ジュニアを制するなど同世代を引っ張る存在。故障もあり、プロになってからは苦労を重ねたが、2010年に初シードを獲得。12年に一度陥落したものの、14年に返り咲いた。今季初優勝を狙う。
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(この記事は、夕刊フジ 2017/7/20発売号より転載しています)
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