いいスコアで回るためには、ショットの良し悪しだけでなく、コースマネージメントが大切になってくるということは、ほとんどのゴルファーがご存じのはず。しかし、そのことがわかっていながら、どんな場面でもフェアウェイのセンターやピンの方向を向いてスイングしている人が多いのではないでしょうか。

　私がコースマネージメントで最も意識しているのは、狙った方向が安全か否かということです。私の場合、多少ミスしてもそれほど大怪我にならない「ＯＫゾーン」と、絶対に外してはいけない「ＮＯ　ＧＯゾーン」とに分け、それをもとにマネジメントをしています。

　例えば、ピンがグリーンの左サイドに立っている場合、左のラフに外すと寄せが難しくなるので、ピンの左はＮＯ　ＧＯゾーン、右はＯＫゾーンといったように。そして、ミスしても必ずＯＫゾーン内にいくように打っています。

　ＯＫゾーンを狙う利点は、単に大怪我にならないだけでなく、「少しぐらいミスをしてもいい」という気持ちで打てるので、心に余裕が生まれることです。逆に、「ピンの左に外したらとんでもないことになる」という状況でピンを狙っていこうとすると、体がガチガチになって、思わぬミスも出てしまいます。

　また、「ドライバーショットはどの地点まで運ぼうか」、「パッティングのことを考えてグリーンのどこに落とすのが一番いいか」などを考えながらプレーするのもゴルフの醍醐味の一つだと思います。

　アマチュアゴルファーの場合、ツアープロのように、下見をしてコースを確認することはできないでしょうが、今はネット情報などである程度のことはわかるはず。

　ぜひ、いい球を打つことばかり考えないで、どこにどういう球を打てばいいかを考えながらプレーをしてみてください。そうすれば、結果も自ずと付いてきますよ。

後藤未有（ごとう・みゆ）
2000年9月29日、福岡県生まれ。宮里藍に憧れて4歳からゴルフをスタート。福岡・沖学園2年の2017年に全国高校選手権で個人2位に輝く。18年の日本女子オープンでは、首位と3打差の5位で予選を通過して注目を集めた（最終結果は8位でローアマチュアに輝く）。19年のプロテストは1打足りずに不合格だったが、21年6月の最終プロテストで6位に入り見事合格を果たした。

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