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体の柔らかさを生かした捻転差で飛ばす!岩井千怜スイング解説

2022年4月7日(木)午前11:48

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 期待の新星として注目を集める双子の姉妹、岩井ツインズのスイングを紹介。今回は、妹の岩井千怜選手編をお届けします。(解説:金谷多一郎プロ)

 体つきにそれほど大きな差がないように見える岩井姉妹ですが、男子プロのようなスイング、攻め方をする明愛選手とは対照的に、千怜選手は女性ならではの特性を生かしたプレーが特徴です。

 まず千怜選手の場合、身体の柔らかさを上手くいかして、下半身主導の大きなモーションでスイングしています。

 特に印象的なのは、ダウンスイングでの右足の蹴りです。切り返しのあと、右カカトを浮かせながら右足を踏み込み、上半身を残して右の足、右ヒザ、右の腰をターゲット方向に回転させて捻転差を作っていく。

 インパクトでも、下半身がターゲット方向に先行しながら、上半身は開かないで捻転差をしっかり作ってボールをとらえているところが素晴らしい点です。



 ボールに対しても、明愛選手のようにライや状況に合わせて入射角を変えて、男子プロのようにラインを出したり、インテンショナルなコントロールをするのではなくて、自然でシンプルなねじれの大きいスイングで、ロフトなりの高弾道のいい球筋を打つ。実際、ドライバーの弾道も、明愛選手に比べて千怜選手の方が高くなっています。

 プレースタイルに関しても、残りの距離に対してオートマティックに距離なりの番手を選んで常にワンピースの安定したフルスイングで攻めるというのが千怜選手のスタイル。その分、大きく崩れるということもなさそうです。

 このようにスイングには大きな違いのある岩井姉妹ですが、それぞれがその良さを発揮している2人。ともに持っているスタイルを崩さず、その完成度をより高めれば、レギュラーツアーで活躍する日も近そうです。

岩井千怜(いわい・ちさと)
2002年7月5日、埼玉生まれ。埼玉栄高校ゴルフ部出身。プロゴルファーの岩井明愛は双子の姉。2017年「全国中学校選手権春季大会」優勝。2020年、明愛がローアマチュアを獲得した日本女子オープンの次の試合「スタンレーレディス」でローアマを獲得。2021年6月のプロテストに合格。同年9月、ステップ・アップ・ツアーの「カストロールレディース」でツアー初優勝を飾る。次戦では明愛が「山陽新聞レディースカップ」で優勝。姉妹による2試合連続優勝はレギュラーを含めて国内ツアー初の快挙。

【関連】ZAKZAK by 夕刊フジ(夕刊フジ 2022/4/1 発売号より転載)

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