20歳のジョーダン・スピース（米）が遂にトップに並び、大会史上最年少優勝に王手をかけた。

　米男子ツアー最高賞金額を誇る第5のメジャー、ザ・プレーヤーズ選手権は現地時間10日、奇才ピート・ダイ設計のフロリダ州のTPCソーグラスを舞台に第3ラウンドの競技を終了。首位と1打差の単独2位からスタートしたスピースは、再三のバーディチャンスにパットが決まらず我慢のゴルフを強いられた。だが、それでも1アンダー71にまとめて通算12アンダーまでスコアを伸ばし、初日から首位を走りながら最終18番でボギーを叩いたマーティン・カイマー（独）と並びトップタイで最終日を迎えることになった。

　弱冠20歳ながらすでに老練の技と雰囲気を身につけたスピースは、ここまで3日間54ホールボギーなし。最終18番でティーショットを右の林に打ち込みパーオンを逃すと、アプローチが奥のカラーまで転がるピンチ。しかし、下りの難しいライン（4メートル）を真ん中から沈めて思わずガッツポーズが飛び出した。

　勝てばアダム・スコット（豪）が持つ史上最年少V記録（23歳8か月）を3歳近く更新し、初出場初Vを達成するスピース。次世代のホープの偉業なるかに注目が集まっている。

　その他上位は、この日4アンダー68をマークしたジョン・センデン（豪）が通算9アンダーでセルヒオ・ガルシア（スペイン）と並び3位タイ。通算8アンダー5位タイにマット・ジョーンズ（豪）、ジョージ・マクニール（米）、ゲーリー・ウッドランド（米）の面々が名を連ねている。

　カットラインぎりぎりで予選を突破したローリー・マキロイ（北アイルランド）は3日目にして初の60台（69）をマークし、今大会16位タイ以内で世界ランキングNo.1浮上の可能性があるスコット、3日連続の70台（70、71、72）ながら「ドライバーもアイアンもショットは悪くない」と語る松山英樹と同じ通算3アンダー28位タイ。

　また、予選突破人数が多かったため3日目のカットが行われ、アーニー・エルス（南ア）、リッキー・ファウラー（米）、ノ・スンヨル（韓）らが最終日進出を逃した。

　尚、ディフェンディング・チャンピオンのタイガー・ウッズ（米）は欠場、フィル・ミケルソン（米）は予選ですでに姿を消している。